あすなろ

路地 藤棚と鍾馗さん

日本橋の路地には、昔ながらの家屋を活かした店が軒を連ねています。藤棚を眺めていると、お店の屋根の上に鍾馗像を見つけました。

 路地 藤棚と鍾馗さん

諸説ありますが、中国の唐の時代、玄宗皇帝の夢の中で病魔を退治し、すっかり病気を治してくれたという伝説の人物とされています。疫病除け・魔除けの効果があるとされ、端午の節句に鍾馗さんの人形や姿を描いた掛け軸を飾られますね。

 路地 藤棚と鍾馗さん

地域によっては、寺社の鬼瓦に対抗してにらみ返すように置かれる頼もしい守り神です。

戦国時代には「鐘馗(しょうき)=勝機」の音が縁起が良いとされ、旗印や陣羽織に描いた武将もいました。

「鐘馗(しょうき)=商機」の語呂合わせで商売繁盛の願いを込めていることもあるようです。

 路地 藤棚と鍾馗さん

<2022年4月中旬>

見かけた鐘馗さんにはどのような願いを託されているのでしょうか。街並みから推察するのも面白いかもしれませんね。

端午 鯉幟と鍾馗幟(2020年5月)

歓迎 桜の後は藤の花(2021年4月)