功徳 夏の風物詩
「四万六千日、お暑い盛りでございます。」
7月10日は、観世音菩薩の縁日。この日に参詣することは、四万六千日参詣したほどの功徳があると言われています。浅草寺「四万六千日・ほおずき市」が有名ですね。
金龍山浅草寺は、飛鳥時代からの歴史をもつ観音霊場であり、現在は支院25ヵ寺、末社18舎を率いる聖観音宗の総本山です。そして、人形町にある「大観音寺(おおかんのんじ)」は、聖観音宗に属しています。
大観音寺のご本尊は鋳鉄製の観音菩薩像の頭の部分です。鎌倉時代から数奇な運命をたどり現在の地に奉安したそうです。
こちらは、江戸三十三観音霊場3番札所になります。
御詠歌は、「くろがねの かたきちかいに み仏は はなさくがごと ちまたにぞたつ」。
江戸三十三観音霊場とは、東京都内の観音お遍路コースです。江戸時代には、観音札所巡りが一大ブームを迎え、寛永18年(1641)から、元禄11年(1703)の間に開創されたと考えられています。
観世音菩薩は、33通りに姿を変え、人々を救済してくださるという所以から三十三観音巡礼がおこなわれるようになりました。神仏判然令や寺院消失などの要因で、札所にも変化があり、昭和51年(1976年)に昭和新撰江戸三十三観音霊場として再度新しく選定されたといいます。