知られざる工芸茶の世界へ「銀座CROESUS」
どうも、苔です。
私、昔からお茶が大好きで、中央区内でも色々なお店を訪問したりしています。そんな中、銀座に「工芸茶」の専門店があるという情報をゲットしました。
あまり聞き馴染みの無い「工芸茶」という言葉。一体どんなものなのか、銀座7丁目にある店舗に訪問して確かめてきました。
日本でも珍しい工芸茶の専門店
今回訪問した「銀座CROESUS(クロイソス)」さんは、日本で唯一工芸茶を専門的に扱うお店。店内には工芸茶に魅入られたオーナーが中国の工房と直接交渉して取り揃えた、多種多様な工芸茶が並んでいます。
工芸茶とは、茶葉と花を組み合わせて作られた「目で見て楽しむことができるお茶」です。手揉みの茶葉を細長く糸状にしたものをさらに糸で束ね、その中に花を入れて包みます。この茶葉の塊をポットに入れてお湯を注ぐと、美しい花が開くという演出になっています。
銀座クロイソスさんで扱っている工芸茶は、中国・安徽省(あんきしょう)の汪芳生氏によって手掛けられたもの。緑茶は中国十大銘茶の一つに数えられている「黄山毛峰(こうざんもうほう)」、紅茶には世界三大紅茶としても名高い「祁門(キーマン)」の特選茶葉を厳選して使用しています。
また、汪氏の工芸茶は芸術性だけでなく漢方の効能も重要視しているため、健康の「康」の字をとって「康藝銘茶(こうげいめいちゃ)」と呼ばれています。
自宅で工芸茶に挑戦
店舗に並ぶ様々な種類のお茶を眺めているだけでも楽しいのですが、その中から気になるものを実際に購入して自宅で淹れてみました。
今回選んだのは店舗でも人気が高い「花籃(はなかご)」という一品。
パッケージの裏には作品ごとのメッセージが記されており、花籃の場合は「籃いっぱいの咲き乱れる花々が祝福を演出します。」とありました。
プレゼントで贈るときには、一つ一つの作品に込められたメッセージも参考にすると、より気持ちが伝わるかもしれませんね。
封を開けると中から緑茶の茶葉と花が組み合わされてできた、まさに「工芸品」が現れます。
「花籃」の名を表すように茶葉がカゴのように編まれていて、これに包まれるように千日紅・貢菊・金盞花(キンセンカ)・バラの花が添えられています。
精巧な加工技術とデザイン性の高さに、思わず目を見張るのは言うまでもありません。
このまま飾っておきたいくらいですが、その気持ちをぐっと堪えてポットの底へ茶葉をそっと置きます。
工芸茶の美味しい飲み方の手ほどきがパッケージに記載されているので、それにならって淹れていきます。
1.温めた耐熱性のガラス容器に工芸茶を一つ入れます。
2.沸騰したてのお湯を注ぎ、蓋をして2〜3分待ちます。
3.さし湯をしながら1リットルまで美味しく召し上がって頂けます。(工芸茶1つで2〜3人分です。)
お湯を入れると徐々に茶葉が開いて広がっていき、その上の花も合わせて咲くように開いていきます。透明なポットの中が少しずつ変化していく様子を眺めているだけでも、心が落ち着いていきます。
時間になったので蒸らしていたフタを開けると、フローラルの香りが漂い、後を追うようにお茶の香ばしさが鼻をくすぐってきます。
そして待望のお茶を一口。
さらに香りが強く感じられるのと同時に、程良くお茶の渋味と苦味、さらに花の成分と思われるほのかな酸味が合わさって、口いっぱいに広がります。それほどクセも強くないため、いくらでも飲めてしまうような飲みやすいお茶でした。
普通の中国茶では味わえない風味に見た目の刺激も相まって、これまで体験したことの無い、不思議なひとときとなりました。
さらに余韻に浸りたい方は、飲み終わった工芸茶を透明な花瓶やグラスなどに入れて水に沈めれば、「水中花」として楽しむこともできます。
五感で楽しむだけでなく、漢方の力で体の内側からもスッキリする工芸茶。皆さんも是非体験してみてはいかがでしょうか?
店舗情報
銀座CROESUS
https://www.mercure.jp/index.html
中央区銀座7-10-10
03-5568-2200
※記事掲載にあたり許可をいただきました。ご協力ありがとうございます。