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2022 重陽の節句

 2022 重陽の節句

 9月9日は五節句のひとつ、重陽の節句。           節句とは、中国伝来の陰陽五行説由来の季節の節目の日・行事で、奇数は縁起の良い陽、偶数は縁起の悪い陰とされましたが、奇数が重なると吉祥とされる一方、陽から陰に転じる日として邪気を払う風習が始まったとされます。                 菊の力で700年生きたとされる「菊慈童」の伝説もある通り、古来、菊は延寿の力があるとされ、その薬効で長寿と厄払いを祈ることから、別名「菊の節句」とも呼ばれます。            五節句中、一番大きな陽数(9)が重なる「重陽の節句」は五節句を締めくくる行事として昔は最も盛んだったとされます。           菊は日本を代表する花で、登録品種は1,500を超え、切り花出荷生産量は最も多く、皇室の御紋にもなり、日本人に親しまれています。                           築地波除神社では、祭典が執行され、平安時代の宮中の風習「重陽の行事」が再現され、①身に付けたり、御帳台の柱などに吊るし、端午の節句に薬玉と差し替える習わしの魔除けで、呉茱萸の実を緋色の袋に納めた「茱萸嚢(シュユノウ)」 ②白菊には黄色の真綿を、黄色の菊には赤い真綿を、赤い菊には白い真綿で覆い、翌早朝に朝露を含んだ綿を外し、体を拭い菊の薬効により無病息災を願う「菊の着せ綿」 ③桃の節句で飾った雛人形を半年後の重陽の節句で虫干しを兼ね、健康、長寿、厄除けなどを願い再び飾る「後の雛飾り」などを伝承しています。                          この日飲まれる菊酒とは菊の花びらを浸したお酒で、その芳香と菊の花の高貴な気品により邪気を払い、寿命を延ばすと考えられ、風流な気分も味わえます。