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中央区の名建築(11)大野屋總本店

 新富橋交差点の角に建つ「大野屋總本店」(新富2-2-1)は、関東大震災後の大正13年(1924年)

 竣工の木造建築で、国の有形文化財(建造物)に登録されています。

 木造2階建ての伝統的な町家建物(店舗兼住宅)で、間もなく竣工から100年となります。

 大野屋總本店は、安永年間(1772年から1781年)の創業と伝わり、嘉永2年(1849年)から

 現在地に店舗を構えて170年以上にわたって商いを続けてきた「足袋の製造・販売」の老舗です。

 

軒が高く、2階は典型的な「出桁造り」

軒が高く、2階は典型的な「出桁造り」
 中央区の名建築(11)大野屋總本店

 

 店舗正面の外観は、1階・2階とも軒高が高い構造

 となっています。

 屋根は、三河産の瓦が重厚に積まれています。

 屋根に据え付けられた「大野屋」の木製大看板、

 1階外壁には『舞踊足袋處』の看板が目を引きます。

 中央区の名建築(11)大野屋總本店

 2階は、典型的な「出桁造り」で、軒先に突き出た「腕木」の先端上に水平方向に渡した「桁」を

 乗せ、その上から重厚な屋根を支える「垂木」が出ています。

 1階と2階の間の太い木材や銅製の雨樋も印象的です。

 

西側の外観:切妻造りと下見板張り

西側の外観:切妻造りと下見板張り 中央区の名建築(11)大野屋總本店

建物西側の外観です。

切妻造りの屋根と下見板張りの外壁が残されていて、2階の「出桁造り」とともに、重厚で趣のある姿

を見ることができる貴重な町家建築です。

店内に「まちかど展示館」の資料

店内に「まちかど展示館」の資料 中央区の名建築(11)大野屋總本店

     時節によって商品が変わるショーウィンドウ

 中央区の名建築(11)大野屋總本店

 店内に「中央区まちかど展示館」の資料展示があります。

 5代目店主福太郎氏が創り出した「新富形の足袋」(足が細く小さくきれいに見えるように仕上げた

 足袋)や足袋を製造する道具などを展示しています。

 大野屋總本店の足袋は、現在も歌舞伎役者や舞踏家、能役者など多くの役者にも愛用されています。

 大野屋總本店の歴史や商品のご案内については、下記URLをご参照ください。

 


有限会社 大野屋總本店

〒104-0041 東京都中央区新富2-2-1
電話番号 03-3551-0896

営業時間 9:00〜17:00
定休日  土曜・日曜・祭日
最寄り駅 東京メトロ有楽町線新富町駅2番出口より3分
     東京メトロ日比谷線築地駅
その他  各種クレジットカードの取り扱いはございません

https://www.oonoyasohonten.jp