水上から街を見上げると
2011年、今の日本橋の完成100周年を記念して、日本橋船着場が完成しました。以来、ここを起点とする観光船が多数運航されるようになり、平日の昼間でも賑わいを見せています。
実は、私の所属する会社は、船着場の完成よりも2年前、2009年から、「江戸東京再発見コンソーシアム」という団体の一員として、少し上流にある「常盤橋防災船着場」を起点とする観光船の運航を始めておりました。江戸時代に舟運で賑わっていた風景を、現代にも復活できないか、という思いからです。賑わうようになった今、感無量であります。
さて、私自身もこの舟のガイドを何度も務めました。一般のお客さま向け、新入社員向け、チャーターのお客さま向けなど、さまざまなシチュエーションを経験しました。他社のクルーズ船のガイドさんとの違いは、案内する内容が「ドボクに偏っている」ということです(笑)
日本橋船着場を起点として、日本橋川を遡り、神田川を下り、豊海橋から再度日本橋川を遡って日本橋に戻る90分のクルーズの場合、全体の約半分が中央区を通ります。
ドボク的な見どころはたくさんあります。例えば、以下のようなポイント。
・日本橋そのもの
・日本橋川
・堤防の高さの決め方
・首都高速道路
・外堀通り
・防災船着場
・常盤橋
・修復された常磐橋
・東京駅の歴史
・竜閑川、樋管
・河岸
・江戸城の石垣、刻印石
・「堀留橋」「新川橋」の意味
・河川の分派
・神田川の「分水路」、さまざまな治水対策
・「水道橋」の由来
・放水路として開削された神田川、御茶ノ水渓谷
・JRの耐震対策
・御茶ノ水駅バリアフリー
・聖橋
・地下鉄丸ノ内線の橋、トンネルの浸水対策
・船宿と治水の関係
・隅田川、荒川放水路
・隅田川の水質改善
・合流式下水道
・清流復活事業
・竪川、横十間川、大横川(「たて」と「よこ」)
・浜町公園
・ポンプ所(下水道局)、排水機場(建設局)
・小名木川、江東デルタの地盤沈下と治水対策の関係
・清洲橋と永代橋
・豊海橋
・霊岸島、新川
・水門、亀島川
・昭和通り ほか多数
舟めぐりについては、中央エフエム「ドボクのラジオ」2019年7月3日放送「水上から街を見上げると」で詳しく取り上げていますので、YouTube公開している録音音源をぜひお聴きくださいませ。
※放送でお話ししている「お江戸日本橋舟めぐり」の事業は、既に終了しております。