浜町公園にセミの羽化を観に行こう!
夏休みが始まって10日あまりが過ぎました。子供たちは、きっと、この暑い夏を物ともせず、夏休みを楽しんでいることでしょう。でも、超能力があるわけでもないのに、私にはわかるのです。この先の未来が。そう、8月の最終週には、宿題が終わらずに、焦っている子供たちが少なからずいることを。そして、絶望する親御さんたち。自由研究どうしよう・・・。そんな子供たち、お父さん、お母さんに、お勧めのテーマがあります。ズバリ!、浜町公園に行って、セミの羽化を観察してみましょう。それをまとめたら、自由研究はバッチリ、かな!?
セミの羽化ってなに?
昆虫が幼虫、または、さなぎから成虫になることを羽化といいます。昆虫には、幼虫から、さなぎを経て、成虫になる昆虫と、幼虫から直接成虫になる昆虫の二種類があります。セミは、さなぎにならずに、幼虫から成虫になる昆虫です。セミの幼虫は地中で育ちます。その幼虫が土の中からから出てきて、木に登り、幼虫の殻を脱いで、大人の虫、すなわち成虫になることを、羽化といいます。
幼虫の殻を脱いで、大人の虫になる。それが羽化です。
そもそも、セミの羽化って、どこで観られるの?
誰もが知っているように、セミは珍しい昆虫ではありません。夏になれば、どこからともなく、鳴き声が聞こえてきます。時には夏の暑さと相まって、暑さを倍増させるほどです。セミはいたるところにいます。しかし、セミの幼虫や羽化を実際に目にしたことがある人は、割合としては、そう多くはないと思います。セミの幼虫は土の中で育つので、羽化直前以外に目にすることは、普通はありませんし、羽化も日が落ちてから行われるので、よほど意識していなければ、目にとまらないせいだと思います。
では、実際にどこで羽化が観られるかというと、難しく考える必要はありません。ミンミンとセミがうるさく鳴いている公園に行けば、観ることができます。セミの抜け殻があるところ、というのも目安の一つ。セミの抜け殻があるということは、地中にセミの幼虫がいることの裏返しでもあります。浜町公園は、そんな公園の一つです。
セミの抜け殻があるということは、そこにセミの幼虫がいるということです。
では、コツを教えましょう!
セミの羽化を観察しやすいのは、7月下旬から8月上旬の夕暮れ。時間帯でいうと、日没から21時くらいの間です。観察できる場所は、浜町公園もその一つですが、皆さんのお住いの近くの公園でも観察できると思います。持ち物は、懐中電灯だけあれば十分ですが、記録用の筆記用具やカメラがあると、なお良いですね。夜なので、子供は必ず大人の人と一緒に出掛けましょう。蚊等の虫に刺されないように、防虫対策もしていって下さい。
公園に着いたら、先ず、根元に幼虫が出てきた穴があいている木を探してみて下さい。そして、その木を下から上に向けて、懐中電灯で照らしてみて下さい。そうやって、注意深く探していると、木の葉の陰に、羽化している、真っ白いセミが見付かるはずです。最初の一匹を見付けるまでは、ちょっと苦労するかもしれません。でもその内にコツがつかめてきます。頑張って探してみて下さい。
根元に、こんなような穴があいている木を探してみよう。
この穴は、セミの幼虫で出てきた穴です。
懐中電灯で、木を下から照らしてみよう。
よく探すと、羽化している白いセミを見付けられます。
静かに観察しましょう
羽化しているセミを見付けると、とても嬉しいです。でも、捕まえたりはしないで下さい。羽化は昆虫にとっては命がけの行為です。地中で何年もかけて成長してきたのに、羽化に失敗したり、天敵に襲われたりして、成虫になれずに死んでしまうセミも多くいます。だから、見付けても、触れたりせずに、静かに見守りましょう。
観察を終えたら
目にしたことや感じたことを文章にまとめてみましょう。図を描いてみたり、撮った写真を貼り付けてみたりすれば、これだけでも立派な観察日記になります。更に、昼間の公園に行って、どんなセミがいるか調べてみるのも良いかもしれません。大きいセミ、小さいセミ、羽の色、色々な鳴き声。色々なセミがいます。今年の夏、自由研究で苦労しないように、計画的に過ごしましょう。
とはいえ、それができないのが、夏休みなんですけどね。
アブラゼミの羽の色は茶色。鳴き声は、「ジジジジジ…」
ミンミンゼミの羽は透明。鳴き声は、「ミーンミンミンミンミンミー」