【築地川公園】中央区でオススメNo1「アジサイ」スポット
梅雨の風物詩として親しまれているアジサイ。築地の聖路加病院近くの「築地川公園」では、白アジサイの花が満開です。これだけ見事な白アジサイの群生が見られるのは、中央区内では「築地川公園」だけでは。
築地川公園:白アジサイ
「浜ちゃん」がいつも通り中央区内をランしていると、築地川公園の花壇に、白い大輪の花が群生していました。
形はアジサイに似ていますが、アジサイの花は青やピンク、紫のはず。しかも、花は大きいものでは、ボウリングのボールほどの大きさがあり、通常のアジサイよりも一回り大きめです。
アジサイの花は、酸性土壌では青く、アルカリ性土壌ではピンク色に、その中間では紫色に咲きます。アジサイの花色を決定しているのはアントシアニンという色素ですが、アジサイの仲間にはアントシアニンを持っていない種類があり、色素がないため「白いアジサイ」が咲きます。
築地川公園に咲いている白アジサイは、北アメリカ原産の「アナベル」という品種で、「アメリカアジサイ」という別名もあります。一般的なアジサイの花言葉は、花の色が変化することから「移り気」や「浮気」と言われていますが、白アジサイは土の性質による花色の違いがないため、花言葉は「ひたむきな愛」「辛抱強い愛情」と言われています。一途な思いを込めた花言葉がつけられていることから、白アジサイは結婚式にふさわしい花の一つとして知られています。
中央区内でも、青やピンク、紫のアジサイの群生はよく見かけますが、これだけの規模で白アジサイの群生が見られるのは、「築地川公園」だけでしょう。
あかつき公園:シーボルト胸像
白アジサイの花言葉は、オランダ商館付きのドイツ人医師・シーボルトが愛した日本人女性「お滝」に由来しているとも言われています。シーボルトには、「おたきさん」が「オタクサ」に聞こえたとのことで、彼の著書「日本植物誌」の中で、妻お滝への愛を込めて、彼が愛したアジサイの花に彼女の愛称「オタクサ」(Hydrangea otaksa)の学名を与えました。
オランダに帰国し、離ればなれになってしまった愛しい妻。清楚なアジサイの花にその妻の姿を重ね、シーボルトは生涯想いを寄せていたのかもしれません。
シーボルトと中央区とのご縁は深く、彼はオランダ商館長一行が江戸で将軍に拝謁する際に宿所としていた、日本橋にある「長崎屋」を何度も訪れています。「長崎屋」については、以下ブログをご覧ください。
https://tokuhain.chuo-kanko.or.jp/detail.php?id=5861
また、築地川公園のそばにある「あかつき公園」には、日本の蘭学発展に貢献した功績を称え、シーボルトの胸像が設置されています(写真)。
【アクセス】

①築地川公園:白アジサイ(公園の北側、デイキャンプ場や駐車場の近くです)
②あかつき公園:シーボルト胸像(公園内で隅田川に最も近いエリアです)
最寄駅は、築地駅もしくは新富町駅ですが、銀座からも徒歩圏内です。
【参考資料・出典】(ホームページ含む)
中央区ものしり百科、長崎市、神戸市立森林植物園
日本のアジサイ図鑑(柏書房)