ケアリイ

水上からの小ネタを2つ

中央大橋のメッセンジャー像

皆さまご存じの、中央大橋に設置されているオシップ・ザッキンのメッセンジャー像です。橋を渡っていると後頭部しか見えないので、正面から見るといったいどんな顔なのかがずっと気になっていました。

幸い、隅田の花火さんが清春芸術村に設置されているメッセンジャー像を間近に見た詳細レポートを書いてくださったおかげで、「どうやらこんな顔らしい」というイメージを持つことはできました。

 

しかし、どうしても中央大橋のほうの像の顔を見てみたいという衝動は止みがたく(笑)、撮影したのが上記の写真です。清春のものと同じでしたね。同じ鋳型なので当たり前ですが。でもスッキリ(^^)

 

ちなみに、この像の視線は隅田川の上流中央よりもやや西方向を向いているようでした。ということは、隅田川に入ってくる船よりも、隅田川から出て行く船へのメッセージになっているようです。(船は右側通行なので)

「たゆたえども沈まず」(Fluctuat nec mergitur). というメッセージは、隅田川から雄々しく外洋に向かう船への応援メッセージとしてピッタリです。が、残念ながら21世紀の現在では、中央大橋よりも上流には外洋に向かう船の埠頭はありません。。。

 

 

 水上からの小ネタを2つ

 

トップの写真をよく見ると、メッセンジャーの後方に小さな鳥が止まっているように見えます。拡大して撮ってみると(左の写真)、ウミネコ君でした。何やらしきりに、像に向かって話しかけているようです(笑)。

 

また、色々ググっていると、ザッキンの生家があったベラルーシ共和国のミンスクの銀行が、クリスティーズからメッセンジャー像を購入した、という記事もありました。もともと1937年のパリ万博に出品した木彫像を鋳型にして制作した像なので一品ものではないのでしょうが、市場に出ることもあるんですね。

新亀島橋のレリーフ

新亀島橋のレリーフ 水上からの小ネタを2つ

八重洲から東に向かっているさくら通りが、新川地区(旧:霊岸島)との境界線になっている亀島川を渡る橋が新亀島橋です。平成7年にリニューアルされた際に、かつて菱垣廻船や樽廻船でにぎわった霊岸島に関連付けて「廻船」をモチーフにデザインされました。

 

橋の中央に、アルコーブというか小さなバルコニーがしつらえてあり、下流側には「廻船の荷下し」、上流側には「大川をのぼる廻船」というタイトルで浮世絵風のレリーフが設置されています。(上の写真のそれぞれ右下のほうをご覧ください)

 

ただ、レリーフの真ん中に「鳥への餌やり禁止」なんていう注意板を堂々と貼り付ける行政のセンスはいかがなものかと思いますが・・(x_x)

 

 

 水上からの小ネタを2つ

 

このレリーフ、なんと川の側から見ても鑑賞できる、両面彫りになっていました!(左の写真)。私も船から見て初めて気が付いたというか、後から新亀島橋の写真を見て気が付きました。狙って撮ったわけではなく、写りこんでいたものを拡大したので画像が悪く、なんだか裏板のようにも見えますが、後日、橋の上から手を伸ばして確かめてみると、きちんと彫り込まれているのがわかりました。

 

文字板の部分だけは、橋側と川側それぞれで取り付けられていますが、風景描写の部分は共用なので、川から見ると絵柄の左右が逆転していて面白いです。