いただきます。
清涼の一服。
御薄茶の銘は「群鶴乃白(ぐんかくのしろ)」
裏千家今日庵坐忘斎家元御好とありました。
御菓子は「江戸の遊び」
コシノジュンコ氏のプロデュースによる、江戸の粋な遊びの花札をイメージしています。
赤い夕焼けに包まれた富士山が、ヨウカンで描かれています。
茶席にふさわしい慶事を表しています。
お隣のお客様の御菓子の図柄は、漆黒の空に浮かぶ黄金の月。
運ばれてきたお茶碗には、茶の花が描かれていました。
和服姿の涼しげなお姉様方が配膳をしてくださるのですが、皆、伊藤園の社員さんとか。
お茶席が設けられたのは、浜離宮恩賜庭園の中島の御茶屋。
8月23日から25日にかけて行われた「浜離宮大江戸文化芸術祭2019」のイベントの一つです。
江戸をテーマに、庭園内各所で、茶道、華道、武道、邦楽などの催し物が展開されました。
私は、23日の午前中から参加してきました。
茶席には、半数近くが海外からのお客様でした。
立礼式(りゅうれいしき)の、椅子に腰掛けるスタイルですから、抹茶を気軽に楽しめます。
からだの大きな方には、少々手狭だったかもしれませんが、その分お隣との近さも一興です。
掛物は、御家元による「一期一会」の一幅。
立礼棚も、説明をいただきながら写真をとらせてもらいました。
邦楽の演奏を楽しみ、中の橋と御亭山(おちんやま)の間に設えられた演武舞台に向かいます。
武道のパフォーマンスが行われる会場です。
剣道、居合い、薙刀。
日本の武道は、海外においても想定以上に普及しています。
剣道形などは公開演武として成り立っていますが、それでも防具を着けての稽古などは、海外の方々にどう映るのでしょうか。
残暑燃え立つようで、衣服を通して皮膚が焼けるような日射しです。
選手が発する裂帛の気合い。
空気が変わります。
次々に繰り出される技。
竹刀の打突の音、胴がぶつかり合う響き。
なるほど、こんなにも引きつけられるものなのですね。
居合演武と巻藁の試し切り。
薙刀、刀、二刀、棒などの古武道の形の演武。
緑の背景が、技を更に引き立てるようです。
鷹の御茶屋では、生け花の展示。
華道がインターナショナルな生け花に広がっていくひとときです。
浴衣姿の方も多くいらっしゃいました。
食文化祭りのエリアがあり、昼食はそこを利用しました。
大江戸文化芸術祭、充分堪能いたしました。
お点前、美味しくいただきました。