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佃の住吉神社の境内に、龍神社という小さな神社があるのをご存じでしょうか？
龍神社は、文政5年(1822年)に水を司る神様・龍姫大神(たつひめのおかみ)をこの地でお祀りしたことがそのはじまりだそうです。文政5年と言えば、江戸では正月に大雪が降り、その雪は一夜にして一尺(約30cm)を越えたという記録がありますから、天候不順や凶作を心配した人々が水の神様に一心に祈ったのではないでしょうか。
龍神社には、その後、龍神・淤加美大神(おがみのおおかみ)や日本橋白木屋の守護神としてまつられていた大弁財天が合祀され、龍王弁財天と呼ばれるようになりました。開運出世・金運上昇・商売繁盛・学業成就などなど、多くの御神徳を持つ神様として現在も参拝する方が絶えません。

龍神社の例大祭「龍神祭」は、今年は4/7(日)午前11時から行われる予定です。佃の町会の方々参列のもと、神職による玉串の奉納や祝詞の奏上などの祭典が30分～40分ほど催行されるそうです。

また4/6(土)・4/7(日)両日は、住吉神社のさくら祭りが行われ、境内では11時～15時頃まで甘酒･お汁粉の無料接待があるそうですよ。

東京都中央区佃1-1-14（住吉神社境内）
東京メトロ有楽町線・都営大江戸線「月島駅」6出口から徒歩５分
http://www.sumiyoshijinja.or.jp/sumiyoshi.html
※注：住吉神社のオフィシャルサイトです。

龍神社・住吉神社から歩いて2分ほどのところにある、佃まちかど展示館。
ここには中央区の区民有形文化財に指定されている二対の獅子頭(龍虎と黒駒)が展示されています。

まちかど展示館の掲示資料によると、千貫神輿の左手に展示されている「龍虎」は制作年代不詳の大変古いもので、既に天保元年(1830年)発行の『東都歳時記』には、その存在が記されていたとのこと。
写真ではちょっとわかりにくいのですが(汗)、左側の角があるのが龍頭（雄獅子）、右側のねずみのしっぽのようなものが見えるのが虎頭（雌獅子）です。

この龍虎は収蔵されていた蔵が焼けた時に龍は水を吹き、虎は砂を吐いて鎮火したという伝説があり、佃が震災や戦災から逃れたのも龍虎のおかげと言われているそうです。そう聞くと、見ているだけでなんだかとっても強いパワーをいただけそうです。

東京都中央区佃1-2-10先
東京メトロ有楽町線・都営大江戸線「月島駅」6出口から徒歩５分
https://chuoku-machikadotenjikan.jp/tenjikan/tsukuda/

最後の龍ポイントは、ちょっと離れていますが百貨店・銀座松屋の屋上階にある「龍光不動尊」です。佃まちかど展示館からなら、歩いて30分強といったところでしょうか。
鎌倉時代の名匠の手による龍光不動明王が高野山龍光院からこの地に遷座されたのが昭和4年。それ以来、お客様と松屋の鎮護のため屋上に安置されています。参拝される方には、禍い転じて福となし、願望もかなえられ、家内安全、商売繁盛と言われているそうです。

龍光不動尊は、銀座ビル街の真ん中にありながら、空を仰ぐ開放感と手入れの行き届いた緑が放つすがすがしい空気を味わえる素敵な空間に鎮座しています。総務の方のお話によると、毎年1月・5月・9月の28日前後には松屋の社内行事として例祭を欠かさず行っていらっしゃるそうで、この場所が社員の方々の手によって大切に守られてきたことが感じられました。

銀座散歩に疲れた時や少し心を鎮めたくなった時、こちらに立ち寄ってみるといいかもしれません。

中央区銀座3-6-1(松屋銀座　屋上)
松屋銀座さんによる龍光不動尊の解説はこちら。
http://www.matsuya.com/m_ginza/about/knowledge/