月島聖公会 Tsukishima Church
散歩が習慣となって一年。私にとってコロナ禍で「良くなった」のはこの散歩習慣と美術館の予約制でしょうか。毎日の散歩もルートを変えてみると「こんなところに!」という新たな発見があります。そんな発見の一つ、月島4丁目の「月島聖公会」をご紹介。マンションの一画にひっそりと建っています。1-2階が保育園,教会は3階です。全く初めてだったのでいつ頃建てられたのかちょっと調べてみました。教会のHPによると「1900年、聖路加病院長のR.トイスラーが佃島に施療所を建てたことによって教会の基が据えられました。月島の地では1920年の聖ルカ幼稚園の設立により具体的な教会の宣教活動が始まります・・」
「R.トイスラー」?そういえば、R.トイスラーは医師でもあり宣教師でもありました。インターネットで検索すると川崎晴朗氏が筑波学院大学紀要に2018年に発表された「聖路加国際病院はいつ誕生したか」という論文が見つかりました。
その中に「R.トイスラーは1900年2月に来日し、そして1901年に聖アンデレ伝道団が佃島に持っていた建物(京橋区佃島新佃島西町2丁目15番地)に診療所を開き、これと同時期に築地聖路加病院も開設された。」とありました。上記は開設広告です。R.トイスラー医師は午前中聖路加病院での診療を終えると船松町から「佃の渡し」でこの佃島の聖アンデレ診療所に通っていたのですね。掛け持ちは流石に大変だったのか1年ほどでこの診療所は閉じられています。聖アンデレ診療所があったのは現在の佃2-11の一画です。
そして「新佃島教況」の告知も。「この診療所で毎日曜、水曜、金曜の夜に説教及び聖書講義あり・・」とあります。佃島・月島と聖公会の歴史は長いのですね。
「その後戦争によって幼稚園は閉鎖となりますが戦後1954年聖ルカ保育園として再開され、今日に至っています。」(HP)今の建物は2011年3月に完成したものだそうです。
教会では様々なイベントや講座などが開かれているようで、地域の方達に親しまれているのがよくわかります。現在日曜礼拝は休止されていますが、私も世情が落ち着いたら扉をたたいてみたいと思っています。
日本聖公会東京教区月島聖公会
中央区月島4-5-8