【日本橋室町】 創業者の想いが息づく珠玉の洋菓子 「OGGI(オッジ)」 日本橋三越本店
みなさんはチョコレートはお好きですか。今日はチョコレート好きの大人の方におすすめしたい素敵なお店のお話です。
その前にちょっとお花見を。
写真は目黒川の桜です。都内の桜の名所として年々人気が高まり、今では観光バスまでやってくるようになりました。ピーク時の人出は交通整理が必要なほどです。
その目黒川のほとりに、OGGI(オッジ)という洋菓子のお店があります。
創業者は寺院に生まれ、中学時代から洋画を学び、大学で微生物発酵や酵素などを研究、卒業後は醸造試験所で日本酒に等級をつける仕事をしていたというユニークな経歴の持ち主です。今回はスペシャリテ2点とあわせて、OGGIの魅力についてご紹介します。
OGGIの代名詞「ショコラデショコラ」
しっかりと焼き上げたケーキでありながら、チョコレートそのものを食べているかのような口どけ。ショコラデショコラはコショウやシナモンが織り成す風味とカカオの奥深い香りの余韻を愉しむ、大人のデザートです。利き酒師の経験を持つ創業者によって複雑に組み立てられたレシピは、何度も試作を重ねて完成したオンリーワンのもの。ひと口ひと口を愛しむように味わうと、こっくりとした甘みの中にたしかに潜むスパイスを感じ取ることができます。
自分へのご褒美にすることはもちろんですが、特におすすめするのはギフトでのご利用です。焼き菓子なので常温で保存でき、日持ちも長く、型くずれの心配も少ないため、購入後すぐに手渡すことが難しい遠方への手土産として、いつでも頼りになる存在なのです。東京目黒に本店を置き、店舗は都内で展開するほかには千葉県(柏・船橋)と宮城県(仙台)のみという希少感もまた贈った方によろこんでいただけるのではないでしょうか。
一瞬で恋に落ちる「オレンジピール」
ひとつひとつ丁寧にカットした素材を極限のやわらかさまで煮詰めたというこのオレンジピール。胸を焦がすようなあざやかなバレンシアオレンジの香りをクーベルチュールチョコレートがそっと包んでいます。マットな表情とは裏腹に驚くほどジューシー。たちまち虜になってしまいました。こちらも大人の贈り物に最適な、お酒にもよく合うひと品です。
OGGIと中央区
OGGIのお菓子は中央区でも手に入れることができます。
場所は日本橋三越本店地下1階。目黒本店とほぼ変わらないラインナップがそろいます。
この青とも紫ともつかないOGGIのブランドカラーは、寺院で育ち、おさない頃より絵画に親しんだ創業者・故松濤眞美(まつなみ・なおみ)氏が僧侶の最高位を表す袈裟の色から着想を得たものだそうです。静寂や落ち着きを好む自分が心惹かれる理由を見つけた気がします。
松濤氏は日本酒の醸造試験所からビスケット製造会社へ転職し、洋菓子の製造技術を学んだのちに独立します。そして1978年、夫婦で銀座の街に同名の喫茶店を開きました。喫茶店はやがて洋菓子店へと姿を変え、目黒に本店を移し現在に至りますが、原点は中央区にありました。“特派員おすすめ中央区土産”として自信を持って推薦したいと思います。中央区唯一のOGGIが目黒本店と同じように見事な桜並木(江戸桜通り)のすぐそばにあるというのも何かの縁かもしれません。
桜が描かれた特別パッケージ(※)のショコラデショコラは売上の1%が「目黒のサクラ基金」に寄付されます。
※目黒本店、オンラインストア、通信販売のみ。
散りゆく今年の桜を想いながら、OGGIのお菓子をいただくぜいたくな時間を過ごしました。