2022白鶴銀座天空農園
稲刈り
~ 白鶴酒造 ~
リモートで、愛する中央区をナビゲートします、rosemary sea です。
ですが今回もリモートでなく、実際に取材に赴きました。
神戸に本社を置く白鶴酒造株式会社さん、東京支社ビルは銀座にあります。
今回のご紹介はこの銀座のビルの屋上「白鶴銀座天空農園」の稲刈りです。
白鶴酒造さんは、日本酒の情報発信の一環として、2007年より東京支社ビル屋上でお米を作るプロジェクトとして「白鶴銀座天空農園」をつくり、独自開発米「白鶴錦」の栽培に取り組んでおられます。
ここで育った「銀座のお米」でつくられましたお酒、商品化されております。
昨年のお米も純米大吟醸酒『白鶴 翔雲 純米大吟醸 銀座天空農園 白鶴錦』となりました。
今年は6月14日の田植えにより、2022年の酒米・白鶴錦、デビューしました。
※ 今年の田植えの記事はこちらです。
⇒ https://tokuhain.chuo-kanko.or.jp/detail.php?id=3119
※ 今年の夏時点での稲の生育状況、記事はこちらです。
⇒ https://tokuhain.chuo-kanko.or.jp/detail.php?id=3252
ここで白鶴酒造さんの独自開発米「白鶴錦」について・・・
酒米(さかまい)とは、お酒の原料になるお米のこと。
白鶴酒造さんは優良酒米開発のため、酒米の最高品種である「山田錦」の優良形質を解明し更に優れた酒米を開発する目的で「白鶴錦」の育種に着手。
1995年、「山田錦」の父にあたる品種「渡船(わたりぶね)」と母にあたる「山田穂(やまだぼ)」の交配を開始し、優良品種を「白鶴錦」として2007年に品種登録されました。
ロズマリは2017年の稲刈りから連続して、こちらの田植え・稲刈りをご紹介させていただいております。
コロナ前であれば、応募されたお客様や外国人留学生の方々をお招きして、田植えも稲刈りも体験していただくところです。
今年も新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、田植えも稲刈りも白鶴酒造の社員さんだけでされることとなりました。
10月21日に待望の稲刈りが執り行われました。
天気は晴れ、風は微風と申し上げて良い程度、絶好の稲刈り日和です。
本日の稲刈り作業には、白鶴酒造さんの社員さん、約30名が参加されました。
稲刈りを始める前に、稲刈りの作業手順の説明がされました。
① 利き手で鎌を持ちまして、利き手とは反対の手で稲の茎をつかみます。
その際、茎を持つ手の親指は必ず上を向いているようにしてください。
もし反対にしてしまうと、気付いたら「親指が無い!」ということになりますので、大変危険なので必ず親指を上に向けて刈り取るようにしてください。
② 普段の稲刈りは地面から1cmから3cmのところでカットするのですが、今回はげんこつ1個分くらい残したところで鎌のギザギザ部分を茎に押し当てて、斜めにスライドして刈り取ります。
この時に、のこぎりのようにギコギコとしたくなると思いますが、そうではなくて、スパッと切るような感じで、スライドさせてカットしてください。
③ 刈り取った稲を持ったまま、手に持てなくなるまでだいたい5~6株、このまま続けて刈っていきます。
④ 刈った稲は穂の部分が土につかないように、脇の木のデッキの上に置くか、田んぼの端に置いてください。
⑤ 5~6株で刈り取った稲を1束として、ひもで二重に固く縛ります。
この時に、ちょうちょ結びでも良いのですが、できればこれが外れないようにしていただきたいので、堅結びでも大丈夫です。
またその際、束の中に雑草が入ってしまうと、後で取り除くことになりますので、雑草が入っていたらはずして縛るようにしてください。
⑥ 刈る人作業中は刈ることに集中して、そして順番で、ひもを縛る人に交代してください。
とにかくよく周りの様子を見ながら作業を行ってください。
今回も白鶴酒造株式会社 東京支社 営業サポートグループ 山田亜由美さんにお世話になりました。
山田さんは白鶴銀座天空農園のチームリーダーをされています。
上の画像の右が山田さんです。
左は西武造園の藤代あゆ美さん、白鶴銀座天空農園の「あゆみさん」コンビです。
西武造園さんは、ここ天空農園のお手伝いをされています。
本日の稲刈りにも計4名でサポートをされていらっしゃいました。
藤代さんによりますと、
「今年の稲の生育ですが、梅雨明けが早かったので、かなり初期の生育が進みました。
それで結構しっかりしたお米ができております。
今日は天気がとても良くて、銀座の屋上とは思えないような水田になっております。
(稲刈りに参加された社員さんたちには)風景も含めて稲刈りを楽しんでいただけたら、と思っております。」
とのことでした。
午前10時22分、ビルの屋上に上がり、16年めの稲刈り、開始です。
今年のスペシャルゲスト、2022Miss SAKE JAPANグランプリ 磯部里紗(いそべ りさ)さんと、2022Miss SAKE 埼玉 村田真悠(むらた まゆ)さんも、白鶴酒造の社員さんとともに田に入り、稲の刈り取りをされました。
稲は次第に刈り取られ、ひもで束にまとめられていきます。
刈り取りスタートから約30分ほどで、刈られた稲は干す段階の稲架掛け(はさがけ)に。
白鶴銀座天空農園のチームリーダー、山田さんへのインタビューです。
ー 山田さん本日はご苦労様でした。
ありがとうございました。
ー 今年は天候にも恵まれましたね、稲の生長のためには。
天候が一番ですかね。
(環境が少し変わり)西日が当たらなくなったことで、日当たり的にはマイナスですが、水温が上がり過ぎなくなったので、それももしかしたら良いことかもしれないですね。
水温を1か所しか計測していないのでわかりませんが、屋上の農園へ出てすぐのところは以前は40°Cになっていたこともありますので。
それが今年は一番高い時でも35°Cとかで止まっていたので。
ー 今年の稲も生長が良かったですね。
そうですね、今年は梅雨が早かったじゃないですか、それが一番良かったですね。
梅雨明けが早くて、記録的に早いみたいな年でしたよね今年。
あの辺がすごく暑かったじゃないですか、やはりあれが良かったんだと思います。
稲が最も大きくなる時に暑かったので、最初にぐんと稼いで伸びてくれたので。
ー 風も今回は巻かなかったとのことでしたね。
一部雨が強かったようで、稲が倒れかけていたのですが、気にはなったのですが。
ー 要は稲の穂が地面につかなければ良いのですよね。
稲の頭がついてしまうとだめになってしまうんですけど、ついてなかったので。
ー 今年は肥料を工夫されたとのことでしたが、どうでしたか?
西武造園さんにいろいろみていただいて、今回は良いように作用していたと思います。
ー 最初の頃、稲の生長が早かったとのことでしたね、でもあまり早すぎてもいけないのでしたよね?
そうですね、今度実にならないので。
ー 今日、稲を見ましたら、実には十分なっていましたね。
なっていましたね。
ー 今日は刈り取りとしては天気が良かったですね。
そうですね、良かったですね。
最近ちょっと雨の日続きでしたものね、今回は良かったです。
ー 今回の稲刈りの日取りは、これから受けられる穀物検査の予定日によって、逆算で決められたのですね。
そうですね、穀物検査が11月15日になりましたので。
穀物検査が年々ちょっとずつ早くなっているんです。
穀物検査の日も結構ぎりぎりに決まります、先週決まったばかりなので。
なのでなかなか予定が立てられず、でも稲の生長もぎりぎりまで引っ張っておきたいので、あわただしく日にちを決めて今日を迎えました。
ー また今年も良いお酒ができそうですね。
できそうですね。
そうですね、まず脱穀してみてからですね。
・・・山田さん、ありがとうございました。
ここで今年のスペシャルゲスト、2022 Miss SAKE JAPAN グランプリ 磯部里紗さんと、2022 Miss SAKE 埼玉 村田真悠さんを、ご紹介します。
初めに、2022 Miss SAKE JAPAN グランプリ 磯部里紗さんです。
磯部さんは7月4日の2022 Miss SAKE グランプリ (日本代表)の選考会にて、ファイナリストの中から見事2022 Miss SAKE JAPAN グランプリの栄誉に輝きました。
磯部さんは経営コンサルタントをされています。
日本企業のヨーロッパ進出を支援するコンサルティング企業で働いておられるそうです。
Miss SAKE の「日本酒の魅力をこ国内外に発信するアンバサダー」として特に日本酒の海外展開の面で貢献できるよう精進してまいります、とのこと。
こちらの天空農園には、Miss SAKE のプログラムの一環で、ファイナリスト全員で、田植え前の状態の田を見学され、白鶴酒造さんの歴史や酒造りを学ばれたそうです。
その際、白鶴錦の試飲もされたとのこと、自身も冷酒派だそうです。
稲刈りは初めての体験とのことでしたが、とても丁寧な稲刈り、お上手でした。
次に2022 Miss SAKE 埼玉 村田真悠さんです。モデルをされています。
埼玉の魅力、そして日本全国の日本酒を含む日本の文化を、一人でも多くの方にお伝えしていけるよう努めてまいります、とのこと。
日本酒については「人と人とをつなぎ合わせる架け橋」とおっしゃっています。
村田さんも元々冷酒派でしたが、田植えの際にお伺いしたように、熱燗とかぬる燗とか温度帯を楽しむというチャレンジも進んでいるとのこと。
村田さんもファイナリストとしてMiss SAKE のプログラムの一環で、こちら天空農園には田植え前にいらっしゃっておりますが、6月14日に行われました田植えにもスペシャルゲストとしてご参加いただき、こちらで田植えをされております。
本日は、自身で植えられた稲を刈り取る、というすばらしい体験をされました。
田植えの際にも感じましたが、今回の稲刈りも村田さん、習っておられる茶道の所作に通じているように見え、大変お上手でした。
田植えの時に村田さんにお伺いしました「喉が渇く前に水を飲む」というということを、水を飲むことが苦手でしたロズマリも最近実践するようになりました。
・・・刈り取った酒米が立派な日本酒になる、その日が待ち遠しいですね。
なお、天空農園の日々の様子はSNSでも配信されています。ご覧になってください。
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白鶴酒造株式会社 東京支社
銀座5-12-5
東京メトロ日比谷線 東銀座駅 至近(銀座駅からも近いです。)
歌舞伎座の信号角、向かい側のビルです。
03-3543-0721
白鶴酒造さんのホームページはこちら