2022 秋色に染まる大名庭園
秋が深まるにつれ、浜離宮恩賜庭園内に植栽されている、"落葉広葉樹" の樹々が黄、橙、赤などカラフルに色づき、紅葉の大トリ、イロハモミジも漸う赤味を増してきました。 園内の樹々約6,000本の内、イロハモミジは従前は延遼館跡並びに大泉水周辺を中心に約25本と聞きましたが、江戸時代の歴史的景観の復元を目的とした大泉水周辺修景整備に伴い、眺望阻害、樹形·生育不良の樹木を伐採·剪定し、史資料等各種文献に基づき新たに植栽されたイロハモミジが加わり、中島橋の袂から八景山にかけて、8代将軍吉宗ゆかりのトウカエデと合わせ、周辺一帯は殊に鮮やかな "紅葉" が密に見られ、見通しのよい大泉水の "歴史的景観" も徐々に再現しつつあるようです。 イロハモミジは、春先から初夏の、新芽·若葉·青葉のみずみずしい若緑~鮮緑の色相、秋にさしかかると、黄~橙~赤と、その繊細な葉姿が多彩に移ろい、四季を通じ我々の目を楽しませてくれますが、やはり紅葉シーズンは格別。 殊に太陽の光を透かして見る鮮やかな "紅い葉" は息を呑む美しさで、日本の秋の景観をつくりだす代表的な風物詩のひとつです。