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2023 郷愁を誘う "金木犀" の甘い香り

 2023 郷愁を誘う

 朝晩涼しさを感じ秋の気配が徐々に深まる頃、ふわっと漂い始めるキンモクセイ(金木犀)の甘い香り。              今年は猛暑の影響もあってか、昨年より2週間程遅く10月中旬に咲き始め、秋の風物詩の芳香の便りが聞かれるようになりました。  金木犀は中国原産のモクセイ科モクセイ属の常緑小低木で、銀木犀の変種と言われ、雌雄異株。                 日本には雄株しか存在しないと言われ結実せず、挿し木あるいは取り木で増やすと聞きます。                  沈丁花、梔子と合わせ三大香木に数えられ、各々その香りで季節の移ろいを人々に知らせてくれます。              通常9~10月頃、橙黄色の4深裂した花冠の小花が葉腋に密集して咲き、香りを構成する成分のひとつとされるγデカラクトンは、桃を特徴づけるようなフルーティな香りを放ち、遠くまで拡散することが知られています。       曇りや雨の前後は上昇気流が発生し難く、空気中の水蒸気も多く、香り成分が地上付近に留まり 漂い、香りを感じ易く、風が穏やかだと更に長い間持続すると言われています。             樹皮がサイ(犀)の皮膚に似ている事が由来とされる狭義の木犀を指す白花の "銀木犀" に対し、橙黄色の花を金色に見立てて "金木犀" と名付けられたとされます。                    浜離宮恩賜庭園 旧稲生神社裏手に植栽されている金木犀が、ふんわりと甘く穏やかでノスタルジーを感じさせる香りを漂わせています。