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2023 大名庭園の紅葉の帳

 2023 大名庭園の紅葉の帳

 11月29日、東京管区気象台より、気象庁生物季節観測情報のひとつ「イロハカエデの紅葉」が報じられました。         平年より1日遅く、昨年より3日遅い由。            浜離宮恩賜庭園では、秋が深まるにつれ、"落葉広葉樹" の樹々が、黄、橙、赤などカラフルに色づき、紅葉の大トリ「イロハカエデ」も漸う赤みを増し見頃を迎えています。            園内の樹々約6,000本の内、イロハカエデは従前は延遼館跡並びに大泉水周辺を中心に約25本と聞きましたが、江戸時代の歴史的景観の復元を目的とした大泉水周辺修景整備に伴い、眺望阻害、樹形·生育不良の樹木を伐採·剪定し、史資料等各種文献に基づき新たに植栽されたイロハカエデが加わり、中島橋の袂から八景山にかけて8代将軍吉宗縁(ユカリ)のトウカエデと合わせ、周辺一帯は殊に鮮やかな ”紅葉” が密に見られるようになり、見通しの良い大泉水の "歴史的景観" も徐々に再現しつつあるようです。 イロハカエデは、春先から初夏にかけては、新芽·若葉·青葉の瑞々しい若緑~鮮緑の色相、秋に入り、黄~橙~赤とカラフルな彩りとグラデーション、その繊細で小作りな葉が多彩に移ろい四季を通じ我々の目を楽しませてくれますが、やはり紅葉シーズンは格別。                   葉の裏側から太陽を透かして逆光で見ると"鮮紅色" は一層際立ちます。