気分はハイキング!中央区内で巡る歴史ある山々
こんにちは。アクティブ特派員のHanes(ハネス)です。
トレランの大会が終わり、毎週末のように山に行っていた頃が既に恋しくなっている今日この頃。
東京から日帰りで行ける山々は、中央区から少なくとも片道約1時間半~2時間かかり、中央区に住んでいると山は身近な存在とは言えません。
しかし、中央区内にも実は山が存在していることをご存じでしたか?
その山はどこにあるのかというと...
そう、徳川将軍家の庭園として名高い浜離宮恩賜庭園!
庭園の案内を見ると、御亭山(おちんやま)、富士見山、八景山、樋の口山、新樋の口山と5つの山(正確には「築山」)が確認できます。
特に、東京湾に面した水門に近い新樋の口山からは、レインボーブリッジやお台場など臨海副都心を一望することができます。
標高は数メートルほどではありますが、意外にも景色を楽しむことができるのでおすすめです♪
さらに、近くて楽しい都心の山を紹介する書籍『東京まちなか超低山―50メートル以下、都会の名山100を登る』(絵・文 中村 みつを)には、この浜離宮三山(御亭山、富士見山、新樋の口山)のみならず、鉄砲洲稲荷神社の鉄砲洲富士(富士塚)が掲載されています(※後者は登れません)。
登山で訪れるような高い山ではありませんが、中央区内にも山があったのですね♪
そして、築地にはもう一つ築山があります。
それは、意外にも旧築地市場にあるのです。
その山を見るべく、水産物や青果物などを販売する店舗施設「築地魚河岸」の小田原棟へ。
連絡通路から波除通りの賑わいを眺めながら、旧築地市場側に建つ海幸橋棟へ向かいます。
通路の先には、新鮮なシーフードでBBQが楽しめる屋上広場があり、そこから市場の跡地を一望することができます。
最近ニュースで見聞きすることが多くなった再開発に向けてトラックが行き来する中、跡地の一画にぽつんと残された森のような場所が確認できます。
今は目下に望む形で見ることのできるこの場所は、「旗山」と刻まれた碑のある海軍発祥の地。
1872年、老中松平定信の下屋敷「浴恩園」の跡地に海軍省が設置され、海軍卿旗が掲揚された園内のこの築山は、旗山と呼ばれていました。
(閉場前の旧築地市場の様子にご興味のある方は、過去記事「まだの方はお早めに!築地場内市場『名物』2選」も合わせてご覧ください。)
こちらも登る山ではありませんが、浜離宮恩賜庭園内の山々同様、江戸時代や明治時代における現・中央区の歴史を紐解くことのできるものとなっています。
今回は、中央区内にある山として浜離宮恩賜庭園の5つの築山、鉄砲洲稲荷神社の富士塚、旧築地市場の旗山をご紹介しました。
偶然にも、すべて隅田川や東京湾に近い場所にあり、時に都会ならではの眺望を提供し、時にビルやマンションから目下に望める山として親しまれています。
新緑の美しい5月は、ハイキング気分で中央区内の山々を巡ってみるのも楽しいかもしれませんね。