「大富豪同心」歌舞伎座に登場ー寿初春大歌舞伎
幡大介のベストセラー、あの「大富豪同心」がTVドラマに続き、何と初春歌舞伎として上演されることに。原作は31巻あり、肩の凝らない時代小説として大人気。かくいう私もファンの一人でいつも新作を心待ちにしておりました。というわけで1月の演目が発表された時からわくわく。ご存じない方のためにかいつまんでパンフにより概略を「主人公の八巻卯之吉は江戸1番の豪商である三国屋徳右衛門の孫、色白で眉目秀麗、お金は使い放題という遊び人。心配した徳右衛門が同心株を手に入れ南町の同心となりますが、一向に身が入らず剣術の腕も全くないのに幸運が重なり、数々の事件を解決し、江戸の守り神とされています。今回はこんな卯之吉が将軍の実弟で卯之吉とうり二つの顔をした幸千代と許嫁の姫の暗殺計画を巡って物語が展開します。」
TVドラマのオープニング曲で幕が開くとそこは江戸城、病の将軍家政が療養の間、実弟である幸千代を呼び寄せようとするところからお芝居が始まります。主人公の八巻卯之吉、幸千代に中村隼人、卯之吉を護る剣客の美鈴に壱太郎、刺客の清少将に巳之助、卯之吉の自称一の子分の荒海三右衛門に幸四郎、本多出雲守に中車、三国屋徳江門に鴈治郎、そして卯之吉の相棒、狂言回しは右近という豪華な配役です。
身替りとなった卯之吉に対面した許嫁の真琴姫が「そなたは一体何者じゃ!」大変ばれたしまった!というところで「続く」。
TVのエンディングのお約束、全員出演の踊りで幕切れ。
初春にふさわしい客席大盛り上がりの新作登場となりました。
お昼の部の幕間で「木遣り始め」を見ることができました。コロナ期を除いて例年3が日の後に行われているのですが、なかなかタイミングが合わず久しぶりです。ロビーの豪華な正月飾りと一体となってこれぞ2025年の幕開きを感じることが出来ました。
新年は歌舞伎座を始め演舞場、新国立劇場、浅草公会堂と数カ所で歌舞伎が上演され、ファンには嬉しい、お財布には厳しい一月ですが1年の始まりを歌舞伎見物にお出かけは如何でしょうか。
寿初春大歌舞伎は26日千穐楽(16日は休演)
昼の部・11時開演 「寿曽我対面」「陰陽師」「封印切」
夜の部」16:30開演 「熊谷陣屋」「二人椀久」「大富豪同心」
お問い合わせはチケットホン松竹0570-000-489(10時~17時)チケットWEB松竹 へ