日本橋・両国で江戸の歴史を巡る、街歩き探求型「さがそう・えどはくスタンプラリー」
快晴の青空が広がる冬の東京。こんな日は、思い切って街歩きに出かけませんか?
東京江戸博物館(2022年より改装のため休館中)の期間限定イベント、「さがそう・えどはくスタンプラリー」(開催期間 2024年11月1日〜2025年2月28日)は、江戸の中心地「日本橋」と江戸の盛り場「両国」から、江戸の文化や歴史に触れられる選りすぐりの11か所をピックアップしたスタンプラリーです。3個以上のスタンプを集めると、QUOカードPayが当たる抽選に応募できる特典もあります!学びながら楽しめて、何よりも冬の運動不足解消にピッタリ!
子供も大好きなスタンプラリー。息子と日本橋エリアのスタンプ5つを体験してきました。単にスタンプを集めるだけでなく、地域の名所や文化、歴史に触れながら、楽しめるように、おすすめの立ち寄りスポットと共にご紹介します。注:番号通りにスタンプを集める必要はありません。
0、初めに、、、
「まだかな・えどはく」サイトから、スタンプラリーをクリック。携帯電話にスタンプを集める「デジタルスタンプラリー」方式ですが、アプリのダウンロードなしに参加できるので、気軽に始められます。グーグルマップと連動しているため、行きたい場所に迷わずたどり着ける親切設定!目的地についたら、「スタンプを押す」をクリック。画面を閉じても、スタンプは貯めておけるので、何日かに分けてスタンプを集めることも可能です。
1,日本橋
江戸時代は五街道の出発点であり、現在も日本国道路元標になっている「日本橋」は「江戸の中心」。徳川家康が幕府を開いて間もない1603年に架けられたとされています。現在の橋は1911年に架橋された、ルネサンス様式の美しい二連アーチ橋。
注目して欲しいのは、橋の表柱にある名板の「日本橋」の文字です。これは、江戸幕府最後の将軍「徳川慶喜」によって書かれたもの。当時の東京市長が、日本橋に江戸の面影を残すために依頼したそうです。
ちなみに、日本橋に埋め込まれている「日本国道路元標」の文字を書いたのは、当時の首相の佐藤栄作氏です。日本橋北西橋爪で、レプリカを見ることができますよ。(本物は路上のため見学不可)
立ち寄りスポット
日本橋の住所は、中央区日本橋室町1-1。では、日本橋1-1-1にあるのは、、、食品卸会社「国分グループ」のビルです。1階にある国分のセレクトショップ「ROJI日本橋」は、おすすめの立ち寄りスポット。ここでは、グルメな缶詰おつまみの「K&K缶つまシリーズ」がズラリと並んでいます。
60種類以上ある「缶つま」シリーズの中から、毎月人気ランキングの発表があり、先月は1位スモーク鮭ハラス(470円)、2位ムール貝の白ワイン蒸し風(570円)3位国産牛すじ煮込み(540円)でした。筆者のお気に入りは、先月6位の厚切りベーコンのハニーマスタード(550円)。魅力の全商品のラインナップは、こちらからご覧いただけます。あなたのお気に入りをぜひ見つけてみてください。
【ROJI日本橋】
住所:東京都中央区日本橋1-1-1
営業時間:平日11:00~18:30 土日祝日11:00~18:00
定休日:毎月月末、GW
2,日本銀行本店・貨幣博物館
日本銀行本店のある場所は、江戸時代には「金座」と呼ばれていました。「金座」とは、金貨の製造や検印を行っていた場所で、現在の日銀の業務の1つである銀行券(紙幣)の発券につながっています。ちなみに、銀貨を製造していた場所を「銀座」と呼び、現在の「中央区銀座」の町名の由来になっています。
せっかくなので、中を見学したいところ。日本銀行の見学は予約制となっていますが、向かいにある貨幣博物館は予約なしで見学ができます。しかも無料です!
貨幣博物館では、本物のお金の展示と共に、貨幣の歴史について学べます。子供向けのパンフレットが用意され、体験コーナーもあるので、大人も子供も分かりやすく興味深い内容です。スタンプラリーをやらなくても、おすすめのスポット。筆者はここで絶対に見たいものがありました。それは、記番号A000002Aの新一万円札!貨幣博物館に収蔵されているのです。大々的に展示されているのかと思いきや、意外にもひっそりとした場所にありました。貨幣博物館の内部は撮影禁止のため画像がありません。どこにあるのかは、ぜひご自身で探してみてくださいね。
【貨幣博物館】
住所:東京都中央区日本本石街1-3-1
電話:03-3277-3037
開館時間:9:30~16:30(入館は16:00まで)
休館日:月曜日、年末年始
入館料:無料
3,福徳神社
「日本橋のパワースポット」として人気の福徳神社。日本橋の再開発に伴い、新社殿となったため新しく見えますが、この神社の歴史は大変古く、江戸時代よりもはるか昔の9世紀ごろにすでにあったそう。筆者の実家にある「江戸之下町復元図」にも「福徳稲荷」としてちゃんと載っていました!商業施設やオフィスビルが立ち並ぶこのエリアは、人も車もせわしく行き来していますが、福徳神社周辺だけは緑のある空間があり、静寂を感じられます。近くに勤める人たちが、足を止めて一礼していく姿に、今も昔も変わらず日本橋の人たちの拠り所となっていることを感じます。江戸時代に富くじ(宝くじの元祖)が発行されていたことから、宝くじの当選祈願に訪れる人や、最近では「当選祈願」つながりで、「コンサートチケットの当選祈願」の神社としても話題になっている、ちょっと個性のある神社です。初めて訪れると、「日本橋にこんな場所があるのだ」と驚くことでしょう。
4,浮世小路(うきよしょうじ)
福徳神社に面した、コレド室町とYUITOの間の道が浮世小路です。江戸時代、この道は堀にぶつかる行き止まり(袋小路)だったそうです。そこにあったのは、「百川楼」という落語にも登場する有名な料理屋さんでした。現在では、堀は埋め立てられ行き止まりではなく、また「百川楼」もありません。代わりに建っているのは、商業施設「コレド室町」。コレド室町1階のちょうど浮世小路に面した角にあるのが、ワインの専門店「ヴィノスやまざき」です。スタンプラリーの合間に、ぜひ立ち寄ってもらいたい店なので、ご紹介します。
立ち寄りスポット
ソムリエが厳選するワインと美味しい食事がリーズナブルに堪能できるワイン専門店「ヴィノスやまざき」。筆者のオススメは、絶品のホットワインです。スパイスやかんきつ類をしっかりと時間をかけて煮詰めているヴィノスやまざきのホットワインは、赤ワインに溶け込んだスパイスの味わいと香りが素晴らしく、他の店で飲むホットワインと一味違います。中には甘みを付けるためにたっぷりのレーズンが入っていて、ラムレーズンのような美味しいレーズンを食べるのが飲み終わった後のお楽しみなのです。
ホットワインは、テイクアウト(500円)ができます。冷えた体をじんわりと温めてくれる、ホットワイン。店内よりも、冬の寒い日に外で飲む方が、より一層美味しく感じますので、ぜひホットワインを片手に、スタンプラリーを楽しんでください。
【ヴィノスやまざき コレド室町店】
住所:東京都中央区日本橋室町 2-3-1 コレド室町2 1階
電話:03-6262-3166
営業時間:月~金11:00~20:00/土日・祝10:00~20:00
定休日:施設に準ず
5,耕書堂(こうしょどう)跡
耕書堂は、2025年の大河ドラマ「べらぼう」の主人公である蔦屋重三郎(つたやじゅうざぶろう)の店。今で言う、出版社兼本屋です。江戸時代、日本橋に店を持つことは憧れでした。重三郎は1783年に吉原(現在の台東区)から日本橋大伝馬町に店を移し、ここで黄表紙(きびょうし:大人向けの漫画・絵本)・洒落本(しゃれぼん:小説)・狂歌本などで次々にヒット作を世に送り出しました。重三郎の出版物は、江戸文化に大きな影響を与えましたが、残念ながら現在では耕書堂のあった場所には看板があるだけです。
立ち寄りスポット
そこでぜひ立ち寄っていただきたい場所が、耕書堂跡から徒歩2,3分のところにある「イチマス田源・きものクリニック&呉服問屋ミュージアム」(以下、イチマス田源)です。なんと、店舗の2階に「耕書堂」を再現して、無料公開しているのです!
当時の浮世絵をたよりに手作りしたという、耕書堂の再現は、まるで江戸時代にタイムスリップしたかのよう。実際に手に取って見られる洒落本の複製や重三郎にまつわる書籍コーナーなどもあるほか、江戸時代(1816年)に創業したイチマス田源に残されている江戸時代から大正時代までのそろばんや帳簿などの貴重な資料を「呉服問屋ミュージアム」として公開しています。ここは時間をかけて、じっくりと訪れたいところです。
【イチマス田源きものクリニック&呉服問屋ミュージアム】
住所:東京都中央区日本橋堀留町2-3-8
電話:03-3661-9351
営業時間:10:00〜17:30
定休日:年末年始
耕書堂跡から15分ほど歩くと、隅田川にかかる「両国橋」に出ます。
橋を渡った「両国エリア」には
・両国橋
・回向院(えこういん)
・野見宿禰(のみのすくね)神社
・吉良邸跡
・葛飾北斎生誕の地
・勝海舟生誕の地
の、6つのスタンプスポットがあります。
デジタルスタンプページには、各スタンプラリースポットの解説や江戸東京博物館に収蔵されている関連資料が画像で見られます。
面白くて学びがある、小・中学生の自学にもおすすめのイベント。ぜひ、全部のスタンプをコンプリートしてくださいね。