桜やよい

桜爛漫の塩の道『新川千本桜・船堀
・江戸川区』行徳から江戸情緒満載の
新川を通って日本橋小網町へ!

 

江戸時代になり、行徳の塩を運ぶ道として江戸川区の『塩の道』は、

1629寛永6年徳川家康の水路整備の一環として開削。

古川・船堀川から新川という名称になり、江東区の小名木川・中央区の道三堀も同時期に開削され、最初の水路としての塩の道が開かれました。今回は、江戸川区の新川を中心にご紹介します。

道三堀(北側に本町・両側に四日市町は定期市・材木町と船町・柳町は遊郭)とは、江戸城・和田倉門・八重洲河岸に物資を運ぶために初めて造られた堀で、幕府侍医の曲直瀬家2代目道三の屋敷があったためにこの名が付けられました。

 

塩はこの時代、戦いのための重要な兵糧(兵10人に塩1合が必要・兵1人に1日6合・味噌は兵5人に1合)でした。

家康は小田原の後、北条氏によって塩を絶たれた武田信玄に上杉謙信が塩を送った故事にならって塩の確保にすぐ取り掛かりました。

 

江戸初期には新川は東北や北関東から江戸市中へ様々な年貢米などの物資を運ぶ運河として、沿川には味噌や醤油を売る店や料理店などが立ち並び、大賑わいを見せていたと記録に残っています。

江戸中期には成田詣(成田山新勝寺は、10世紀中期平将門の乱の際、将門を制するために不動明王を本尊とする護摩修法を執行し、1703元禄16年から江戸での出開帳を行って、庶民の人気と信仰を集めた)での人々を乗せた行徳船が行き交っていました。

隅田川~小名木川~中川~新川~江戸川~利根川を結ぶ重要な水路だったといえます。

(江戸川区教育委員会資料より抜粋)

 

江戸時代の新川を往来した著名な通行人と作品!

江戸時代の新川を往来した著名な通行人と作品! 桜爛漫の塩の道『新川千本桜・船堀
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〇松尾芭蕉(1644-1694)「鹿島詣」

〇太田南北(1749-1823)「游勝鹿記」

〇葛飾北斎(1760-1849)「ぎょうとくしおはまよりのぶとのひかたをのぞむ」

〇小林一茶(1763-1827)「寛政三年紀行」

〇十返舎一句(1765-1831)「南総紀行旅眼石」

〇渡辺崋山(1793-1858)「四州真景図巻」

〇大原幽学(1797-1858)「道の記」

 

(市川市立歴史博物館展示資料より抜粋)

中川と新川の合流地点『新川西水門』

中川と新川の合流地点『新川西水門』 桜爛漫の塩の道『新川千本桜・船堀
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江戸川から東水門へと水を引き込み、西水門より中川に放水しています。

江戸情緒たっぷりな新川の千本桜と火の見櫓の風景

江戸情緒たっぷりな新川の千本桜と火の見櫓の風景 桜爛漫の塩の道『新川千本桜・船堀
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江戸初期、初めて江戸市中を焼き尽くした1657明暦3年の振袖火事で、1657明暦4年に幕府直属の常火消が設けられた際、火消屋敷の敷地内4か所に火の見櫓が建てられました。

 

火の見櫓(中川の合流地点に立っている)の内部

火の見櫓(中川の合流地点に立っている)の内部 桜爛漫の塩の道『新川千本桜・船堀
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火の見櫓に常時登って監視し、火災の時には出火場所の方向、距離を見定めるためのやぐらです。

櫓上に半鐘が設置されており、半鐘を打ち鳴らして火事を知らせたそうです。

火の見櫓は高さ5丈(約15m)根開き3間(5.4m)ありました。

江戸川区は、新川の江戸城に一番近い新川西水門広場に新川千本桜のモニュメントとして最も格式の高い火の見櫓を設置しました。

 

 

火の見櫓からの晴れた日の眺めは絶景です。是非、登っていただきたいです。

・年末年始以外の土・日・祝日の10:00~15:00は開放

・桜イベントは平日でも開放されています。

 

スカイツリーと桜を望める新川

スカイツリーと桜を望める新川 桜爛漫の塩の道『新川千本桜・船堀
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新川に架かる橋は14本あり、桜橋(広場橋)からの風景

新川に架かる橋は14本あり、桜橋(広場橋)からの風景 桜爛漫の塩の道『新川千本桜・船堀
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全長3kmの新川に架かる橋をご紹介します。

①西水門橋②櫓橋③擬宝珠橋④宇喜田橋(船堀街道)⑤忍者橋⑥新渡橋(宇喜田通り)⑦江戸小橋⑧桜橋⑨三角橋(葛西中央通り)⑩新川橋(三角葛西橋通り)⑪新川大橋(環七通り)⑫花見橋⑬宝橋(近隣の小学校児童から募集して名付けられた)⑭新川口橋

自動車道以外は木製橋で作られています。

 

千本桜の種類は、何と19種あります。

①河津桜(カワヅザクラ)②寒緋桜(カンヒザクラ)③小彼岸(コヒガン)④江戸彼岸・向野(エドヒガンムカイノ)⑤大寒桜(オオカンザクラ)⑥枝垂桜(シダレザクラ)⑦染井吉野(ソメイヨシノ)⑧大島桜(オオシマ  ザクラ⑨十桜(ジュウガ月ツザクラ)⑩八重紅枝垂(ヤエベニザクラ)⑪天の川(アマノガワ)⑫紅豊(ベニユタカ)⑬松月(ショウゲツ)⑭楊貴妃(ヨウキヒ)⑮一葉(イチヨウ)⑯普賢象(フゲンゾウ)⑰関山(カンザン)⑲御衣黄(ギョイコウ)⑲駿河台匂(スルガダイ)

 

おすすめスポットとして、桜以外の花や木も楽しめます!

①藤棚(4月下旬~5上旬)②利休梅(4月~5月)③蠟梅・(1月~2月)梅(1月下旬~2月)③山吹(4月)④黒松⑤サンシュユ⑥山桃⑦クスノキ⑧イロハモミジ

 

新川さくら館

新川さくら館 桜爛漫の塩の道『新川千本桜・船堀
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新川の歴史を後世に伝える施設・お休み処や広場などを活用したイベント・新川を訪れる人々との交流を図る地域の拠点となっています。

〇夜桜ライトアップ(季節限定の幻想的な風景が味わえる)

〇お花見和船(1人1,000円)・花見以外の運行もあります。

 イベント時は特別運行・毎月第3日曜日定期運航7.8月は運休(600円)

 当日10:30より受付・荒天中止・身長110cm以上

〇落語会は『ひらい圓蔵亭とのコラボ』

〇音楽会は『桜』にちなんだ音楽の演奏

 

新川さくら館ホームページhttps://www.sakurakan-edogawa.jp/

東京都江戸川区船堀7丁目15番12号

9:00 ~ 21:30

 

中央区に近い場所でもあり、江戸情緒を味わえる江戸川区の新川もお薦めします。

都営新宿線 船堀駅から船堀街道を西葛西方面に向かって5分歩くと、新川にかかる宇喜田橋が見えてきます。中川の方向に火の見櫓が目の前に飛び込んできます。まず、火の櫓櫓をご覧になってください。

コースとしては、①西水門の火の見櫓を出発②左側河岸から江戸川に向かって、東水門までをのんびりウォーキングはいかがでしょう。

途中で、『新川さくら館』で一服してお休みください。ソフトクリーム・串団子やお土産購入・トイレ休憩のホットスポットです。