滅紫

「骨寄せの岩藤」-13年ぶりの通し上演ー三月大歌舞伎

弥生三月に入りましたが、まだまだ寒いですが舞台の上は桜満開です。昼の部は13年ぶりの通し上演となる通称「骨寄せの岩藤」「加賀見山再岩藤」(かがみやまごにちのいわふじ)です。初演は安政7年(万延元年1860)3月に江戸市村座。当時はこの時期、宿下がりをする御殿女中が芝居見物をするため、「弥生狂言」として御殿物がよく上演されていたそうです。「骨寄せの岩藤」は今年1月に新国立劇場で上演された「鏡山旧錦絵」の後日譚として描かれたもの。5年前「旧錦絵」で召使いお初に討たれた局岩藤が怨霊となり再びお家騒動を起す話です。

二幕目の「八丁畷」では三昧場(墓場)の土手、埋葬されることなくこの土手にうち捨てられていた岩藤の亡骸。そこへ2代目尾上となった召使いのお初が岩藤の回向もしようとやってきた。

俄に暗転し、散らばっていた骨がダンスしながら寄り集まって骸骨となり、合体すると岩藤の亡霊が出現。積もり積もった恨みを述べるが尾上の持っていた朝日の尊像の威徳で消え失せる。その後の「花の山の場」では桜満開の景色の中、局姿となった岩藤が宙乗りで蝶と戯れながらふわふわと飛び去っていく(当月のチラシ粗筋抜粋)

加賀のお家を乗っ取ろうとする一味と忠義の一派の駆け引き。騙されて殿の正室を殺めてします又助など。

初演以来 岩藤と善良な又助二役の演じ分けが定型となっており、今回は松緑と巳之助がダブルキャストで勤めます。お家横領を企む執権・望月弾正に芝翫、愛妾・お柳の方に扇雀、家老の安田帯刀に又五郎と豪華な布陣です。大詰めで七代目菊五郎が多賀大領で登場し、めでたしめでたし。

夜の部も黙阿弥作の「三人吉三巴白浪」が通しで上演されます。昼の部の「骨寄せの岩藤」初演と同じ年の1月が初演。

歌舞伎座では毎月演目ゆかりのお土産を販売していますが、今月「出町ふたばの名代豆餅」が登場。昼の部終了後から金土日に限っての販売とあって私も終演後急いで向かいましたがもはや長蛇の列。すごすごとなりました。

(販売日の最新情報は歌舞伎座HPでご確認ください)

三月大歌舞伎は26日千穐楽 (11日19日休演)

昼の部:11時開演「加賀見山再岩藤」

夜の部:16:30開演「壽春鳳凰祭」「三人吉三巴白浪」

お問い合わせはチケットWEB松竹、チケットホン松竹 0570-000-489(10時~17時)