フジのお話
浜離宮恩賜庭園のお伝い橋の北側半分と藤棚の修復工事は、昨年10月から今年1月下旬にかけて行われました。新しい木材に交換された橋の上を歩くのは、なかなか気持ちのよいものです。工事の終了から間もないということで、今年(4月下旬時点)の藤棚のフジの花はさすがにまばらでしたが、来年に期待したいと思います。
一方、浜離宮恩賜庭園内の大手門から芳梅亭へ向かう途中の藤棚のフジは、今年も長くしだれた薄紫色の花を美しく咲かせていました。
フジは花がとても美しく、長寿で繁殖力の強いことから、めでたい植物とされてきたようです。そのためか藤紋は、藤原氏や藤原氏の流れをくむ武家に用いられたこともあり、日本で多く使われる紋になりました。
藤紋には多くの意匠がありますが、そのひとつ「下がり藤」は浄土真宗本願寺派(西本願寺)の紋として使われてきました。「九条下がり藤」とも呼ばれ、大谷家と公家の九条家との婚姻関係から西本願寺に伝えられたそうです。例えば西本願寺直轄の寺院・築地本願寺では、正門や本堂の扉などに立派な「九条下がり藤」の紋を見ることができます。
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