あすなろ

地口 情け有馬の水天宮


「情け有馬の水天宮」のほかにも
「湯も水も火の見も有馬の名が高し」
という地口もあります。

 地口 情け有馬の水天宮

 

徳川幕府から大名火消しを命ぜられた久留米藩有馬家。
邸内の丘の上に江戸で一番高い火の見櫓を建て、
芝・増上寺の火防を担っていました。
 
屋敷の西北あたり白い幟が立っているところに
水天宮がありました。
 
この地口は、
 
・湯は、有馬家ルーツの有馬温泉(神戸市)
・水は、庶民の参拝が許された水天宮
・久留米藩邸内の高層な火の見櫓
 
と、見事に江戸庶民の注目を浴びてたもの
を入れ込んだ言葉遊びだったのです。
 
当時から人々の信仰を集めた水天宮は、明治5年
日本橋蛎殻町へと移転し、人形町界隈の賑わいを
もたらしています。
 


錦絵でたのしむ江戸の名所
広重、名所江戸百景 増上寺塔赤羽根
 
◆水天宮
 東京都中央区日本橋蛎殻町2-4-1