五月雨ジョージ

108年の歴史に幕「人形町 大勝軒」閉店!

悲報です。このブログでもこれまで何度か紹介してきた、東京町中華の原点ともいうべき「人形町 大勝軒」の本店が2月いっぱいで閉店となりました。

大正2年(1913)に人形町にオープンした「支那御料理 大勝軒」は、映画館やダンスホール、料亭、明治座、寄席の末廣、水天宮などとともに、この界隈の大正から昭和にかけてを活気づけた正に名店の一つと言えましょう。

 口のこえた旦那衆や芸人、粋筋の常連の腹を満たしてきたお店でした。そして平成時代からは珈琲店としてひと時の安らぎを提供していただきました。

 

2月28日の最後の日の前日、お忙しい中に伺って、今回も大勝軒本店4代目の渡辺千恵子さん(御年92歳)、5代目の渡辺祐太郎さんと一緒に思い出話に花を咲かせてきました。

大勝軒さんの店舗写真

大勝軒さんの店舗写真 108年の歴史に幕「人形町 大勝軒」閉店!

▲左:昭和3年の本店、右:浅草支店(昭和8年)

 

昭和3年当時の本店(人形町)は、今の場所ではなく、末廣神社の通り(現在の喜寿司さんの隣あたり)にあったそうです。


 

 108年の歴史に幕「人形町 大勝軒」閉店!

▲左:昭和の最盛期の「大勝軒本店」(昭和61年)、右:平成・令和の「珈琲大勝軒」(令和2年)

 

● 昭和63年(1988)からは「珈琲 大勝軒」としてリニューアルオープン。


 

閉店に当たり、いただいたものなど。

閉店に当たり、いただいたものなど。 108年の歴史に幕「人形町 大勝軒」閉店!

▲中華料理店を閉めるまで使っていたメニュー(裏表)をいただきました。


 

 108年の歴史に幕「人形町 大勝軒」閉店!

▲「珈琲 大勝軒」で使っていた源右衛門窯のコーヒーカップもいただきました。


 

 108年の歴史に幕「人形町 大勝軒」閉店!

▲懐かしのマッチとテレホンカード。下は閉店まで利用していたお得な回数券。


 

 108年の歴史に幕「人形町 大勝軒」閉店!

▲当時、朝日新聞家庭欄で紹介された、中華料理店の閉店を惜しむ記事。


中華料理店「人形町 大勝軒 本店」として、「珈琲 大勝軒」として、時代時代の常連さんから若者に至るまで、みんなに愛された名店。

 その108年の歴史に今、幕が下ろされます。