下町トム

大野屋さんで夏の足袋あつらえました。

中央区には多くの老舗や魅力あるお店が数多くありますが、その商品の魅力だけではなく、建物やたたずまいまでもを楽しめるところも少なくありません。
その代表格の一つが、新富町にある、皆さまご存じ〔大野屋總本店〕です。足袋の専門店として知られています。かつてはすぐ近くに〔新富座〕がありましたし、今でも〔歌舞伎座〕や〔新橋演舞場〕が近く、お芝居や舞踊の関係者にも親しまれているお店です。
建物は関東大震災直後に建てられたものだそうで、その意匠は粋で特徴的です。国の有形文化財に登録されています。

 大野屋さんで夏の足袋あつらえました。

こちらを訪れると、店内の品々を見せてもらったり、説明を受けたり、しばし和風トラディショナルの世界に浸ることができます。今回も自身が初夏に和装する際にさわやかな足袋を履きたくてお訪ねしました。丁寧に型や寸法についてアドバイスしていただきました。試着もさせてもらって、フィット感を確かめたうえで、好みのものを選びました。

 大野屋さんで夏の足袋あつらえました。

「半月ほどお待ちください」とのことでしたので、出来上がるのを楽しみに待っていたところ、お電話をいただいて受け取りに参りました。自宅に戻って早速足を通してみました。ぴったりと指や踵が収まり、既製品とは全く異なる履き心地です。これでしゃれた気持ちで着物を羽織ることができそうです。
皆さんもぜひご自身に似合う足袋を探しがてら訪ねられてはいかがでしょうか。ここは中央区まちかど展示館の一つとして「足袋の博物館」にも認定されています。立ち寄ってみる価値ありますよ。