はじめ

隅田川の宇宙船3タイプ

まるで宇宙船のような水上バスが、隅田川を通り、浅草からお台場までを結んでいます(東京都観光汽船が運航)。シルバーメタリックの流線型の船体は、『銀河鉄道999』や『宇宙海賊キャプテンハーロック』の作者、松本零士氏がデザインしたもので、全3タイプあります。

ヒミコ(HIMIKO)

ヒミコ(HIMIKO) 隅田川の宇宙船3タイプ

2004年就航。乗船人数:約80名。全長:30.5m、全幅:8m、総トン数:114トン。

「ヒミコ」はシリーズ第1弾。東京都観光汽船のHPによると、「ティアドロップ(涙滴)」をイメージコンセプトに、「子供たちが乗ってみたいと思ってくれる船」としてデザインされたそうです。他の2タイプと違い、屋上デッキがありません。そのため、より宇宙船的な印象を受けます。なお、「ヒミコ」は2004年度グッドデザイン賞(商品デザイン部門 - 公共機器・設備/公共交通関連機器・設備)を受賞しました。

ホタルナ(HOTALUNA)

ホタルナ(HOTALUNA) 隅田川の宇宙船3タイプ

2012年就航。乗船人数:約120名。全長40m、全幅9m、総トン数:167トン。

シリーズ第2弾の「ホタルナ」は、3タイプの中で最も大きく、船体屋上に大型デッキが設置されていることが特徴で、船外で景観を楽しめるようになっています。東京都観光汽船のHPによると、「ホタルナ」という船名は「ホタルとルナ(月の女神/LUNA)」で、「月が輝く夜に神秘な輝きを放つ蛍が隅田川を舞う」という思いが込められているそうです。また、2022年の3月19日(土)から4月6日(水)にかけて予定されている「お花見船」の一部は、「ホタルナ」で運航されます。

エメラルダス(EMERALDAS)

エメラルダス(EMERALDAS) 隅田川の宇宙船3タイプ

2018年就航。乗船人数:約100名。全長:34.5m、全幅:8.4m、総トン数:132トン。

最新艦の「エメラルダス」はシリーズ第3弾。サイズは「ヒミコ」と「ホタルナ」の中間で、矢をモチーフにデザインされたと思われる屋上デッキが特徴です。船体には「エメラルダス」に加え、宇宙海賊エメラルダスの宇宙船と同じ名前「QUEEN EMERALDAS」が記されており、松本零士氏の強い思い入れを感じます。

今年(2022年)も3月に入り、春めいてきました。春のうららの隅田川で、宇宙船に乗ったような気分でクルージングするのも一興かもしれません。

※本ブログ記事の写真は全て、中央大橋から撮影。