はじめ

2つの兜@中央区

5月5日は「こどもの日」。もともとは五節句のひとつ「端午の節句」にあたります。この日には、男の子が力強く成長することを願い、身を守るためのお守りとして兜や鎧が飾られるようです。そこで今回のブログ記事では、中央区にある2つの兜をご紹介します。

語り継がれた、兜神社の兜岩

語り継がれた、兜神社の兜岩 2つの兜@中央区

兜岩(兜石とも)は、中央区日本橋兜町の兜神社の境内にあります。兜岩の由来には諸説(※)ありますが、決定的な証拠はないようです。兜神社は1878年(明治11年)に東京株式取引所(現・東京証券取引所)の関係者によって創建されました。兜町界隈の守り神、すなわち日本証券界の鎮守として今に至っています。

※フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』によると、以下の諸説があります。

940年(天慶3年)、承平天慶の乱で平将門を討ち取った藤原秀郷が、岩がある当地で将門の兜を地中に埋めて供養した。

1051年(永承6年)、前九年の役に出征する源義家が、この岩に兜をかけて戦勝祈願をした。

1087年(寛治元年)、後三年の役で凱旋帰還する源義家が、岩がある当地で記念に自分の兜を地中に埋めた。

青空に映える、中央大橋の主塔

青空に映える、中央大橋の主塔 2つの兜@中央区

1993年(平成5年)竣工の中央大橋。隅田川に架かる橋で、中央区新川と中央区佃を結んでいます。佃島の一部(現在の佃二丁目)はもともと三角州が発達した島で、元来は鎧島と呼ばれていたそうです。江戸初期に江戸幕府の船手頭、石川八左衛門の所領となったため、石川島と呼ばれるようになりました。兜の鍬形をイメージした主塔は、かつての鎧島にちなんでデザインされたと思われます。

兜神社の兜岩と中央大橋の主塔。中央区が力強く成長することを願う、お守りかもしれません。