小さくても重要!街中の蓋の下にあるものとは?
こんにちは。アクティブ特派員のHanes(ハネス)です。
すっかり秋めいてきましたが、まだ日傘が手放せず目線を下げながら移動する日が続いています。
そんな時に目にするのは、歩道に設置されたマンホールの蓋やマンホールのようなものの蓋。
下水道関連の「雨水」「汚水」「合流」のマンホールの蓋はよく見かけますが、実は他にも様々な設備の蓋があるのです。
苔さんの記事「下も向いて歩こう!ちょっと不思議な「街燈」のフタ 」でご紹介されていた「街燈」と刻まれた蓋、2018年4月の記事「中央区アンダーグラウンド」で取り上げた共同溝の蓋、「灯」と刻まれた街路灯の配線用の蓋もその一つ。
配線用の蓋に関して言うと、yazさんが「中央区のマンホール」でご紹介していた中央区の木「柳」と中央区の花「つつじ」が描かれたものや、上の写真のように中央区の区章の中に「灯」の文字が入ったものがあります。
後者は佃公園内の街灯のすぐそばに配されているのですぐに見つかります。
また、これまでに何度かご紹介してきた災害発生時にトイレとして使用できるマンホールを示す蓋もあります。
(下の写真は歌舞伎座東側で撮影。)
役割は蓋とは異なりますが、2020年4月の記事「点と点が生み出すロマン~中央区と測量~」でご紹介した通り、測量に関する「東京都水準基標」や「水準点」も中央区内に点在!
さらには、今回新たに取り上げる送水口に関する蓋もあります。
以前写真などで内部を見せていただいたことがあるのですが、内部には埋設配管等関連設備が収められています。
日本橋の街中にあるこちらの蓋には、1941年から2004年まで存在し、昨年設立80年という節目を迎えた帝都高速度交通営団(現・東京地下鉄株式会社)のロゴとともに「ずい道内消防用 連結送水管送水口」と刻まれています。
地下鉄駅で火災が発生した際に、ここから水を送るために設置されたと考えられます。
また、永代橋付近には「水噴霧消火装置 消防隊送水口 東京電力株式会社」と刻まれた送水口の蓋を発見!
前出の帝都高速度交通営団の蓋にしてもこの蓋にしても、社名や使用されている漢字から古さが伺えます。
こちらには水を霧状に放射するスプリンクラーのような設備が埋設されているのだとか。
中央区内の送水口については、2018年7月の記事「消防の歴史に見る中央区(前編)」、「消防の歴史に見る中央区(後編)」をご覧ください。
街中にある蓋は「マンホール」と一括りにされがちですが、よく見てみると思っていた以上に異なる役割があることに気がつきます。
それと同時に、蓋の下に収められているものが、常時、非常時に私たちを支え、助ける大事な設備ばかりであることも分かりました。
9月1日の防災の日を前に、街中に点在するそれらの設備のおかげで安心して暮らせていることに改めて感謝したいと思います。