高島屋史料館 『さらに装飾をひもとく展』9/14 ~開催中
日本橋高島屋店の4階に「高島屋史料館」があります。
こちらでは、文化的な催しを行ってくれていて、今回は、「さらに装飾をひもとく 日本橋の建築・再発見」という展示を開催中です。 期間は、2025年2月24日まで。
この日は小学4年生の男子と2年生の女子がお買い物に来たお母さんに連れられて、スタンプラリーに興じていた銀造に、イベントのあらましを質問し、知的な探検に参加し楽しまれたことと思います。
今回の企画展は、「装飾をひもとく〜日本橋の建築・再発見」展(監修:五十嵐太郎, 2020年9月〜2021年2月開催)の続編
今回の企画展は、「装飾をひもとく~日本橋の建築・再発見』展(監修:五十嵐太郎、2020年9月~2021年2月21日開催)の続編として開催しています。 この時も見学に出かけ、2021年6月8日に銀造の特派員ブログに掲載しました。 今回は、高島屋史料館の中での素敵な建物の写真と説明だけでなく、重要文化財の高島屋日本橋店本館と新館の内部に施された装飾をめぐる「日本橋高島屋S.C.スタンプラリー」が開催されています。
今回の展示には、月刊日本橋に掲載された建物が沢山展示されています。月刊日本橋には、「日本橋の建築装飾 五十嵐太郎」のコラムが掲載されており、2024年8月号は、「第44回 現代に継承される古典主義」が寄稿されています。9月号以降は、日本橋の名店で、お買い物、お食事の前後に入手されることをお勧めします。
この写真には、本館の2階から見た和風化した柱頭と正面にはシャンデリアが見えます。
2階を一周すると、「肘木風の白い持ち送り」というのが見え、コリント式の柱頭を和風化したのではと、思われる意匠が見られます。
シャンデリアについては、手元にある、「装飾をひもとく」という五十嵐太郎・菅野裕子さんの共著を読むと、『増改築時に村野藤吾が手がけた箱状の照明がぶらさがっている。装飾を細かく観察すると、中央は八葉蓮華のモチーフ、そのまわりを幾何学的な雷紋と曲線的な・・・が囲む』との説明。詳しくは、本を手に取り、ご覧ください。
連絡通路から見える装飾
本館8階と新館6階を結ぶ連絡通路には、耐震補強材として、柱と梁のフレームに対して斜めに入れられたブレース(筋交い)があります。 この筋違の向こうの本館8階の軒下には、平行垂木を並べ、丸い角には隔扇垂木で柔らかく優しく装飾されています。 ここには、テラスが名橋・日本橋なのか、また擬宝珠を被せた様な橋柱と欄干が見えます。
3Fエレベーター前には
スタンプラリーのFは、「フロアごとに違うドアまわりの装飾」の説明があります。
3階正面エレベーターの柱頭の説明です。 その説明の一部には、次のことが書かれています。
『1階正面のエレベーターのドア周辺は、柱頭に大斗と肘木をのせるが、2階は大斗のみとなっているように、フロアによって意匠が違う。・・・』 、『なお、奥のエレベーターの扉絵は、東郷青児によって描かれたもの。』という説明もあるので、探してみましょう。
スタンプラリーの成果
今回の『さらに装飾をひもとく』展 日本橋高島屋S.C.装飾スタンプラリーは、AからKの11のスタンプのポイントがあります。 それぞれのスタンプは、台紙に描かれたアーチとか、階段の造形などとピッタリ合わせることで、建築と意匠(デザイン)とを学ぶことが出来ること、そして楽しむことを意図して作成されたものと思います。
これを手に、高島屋日本橋店、日本橋の名建築を巡ってみようと思います。
スタンプラリーで11のスタンプを押し終えたら、高島屋史料館で報告すると、2020年9月から2021年2月まで開催された時の「日本橋建築めぐり」の案内書が頂けます。A3X2枚分の大きさで、多色刷り。とても価値あるPriceless.
どうぞ、日本橋高島屋店でのお買い物・お食事と合わせてお楽しみ下さい。
(脚注:重要文化財の指定を受けた建物の名称は、「高島屋日本橋店」です。
(イベントの記事の掲載については、高島屋史料館のスタッフの方にご了解を頂きました)