小猿

合組で香る藤枝茶

江戸時代、12月13日は吉日で「すす払い」や「松迎え」など新年を迎える準備を始める日とされていました。

この『正月事始め』をテーマに開催された「街道博 i n 日本橋」で東海道の城下町や宿場町の伝統工芸の一つ「藤枝茶合組」を体験させて頂きました。

茶の合組とは

茶の合組とは 合組で香る藤枝茶

茶のブレンドのことです。藤枝市には岡部、藤枝の二つの宿場があり、古くから茶の集散地として栄えました。いくつかの材料の中から自分の好みの香りをフレンドします。

茶師は藤栄製茶株式会社の八木聖太朗先生です。パリで開かれた茶のコンテストでは、ほうじ茶と玄米茶のブレンド茶【米琥珀】で賞を取られました。

 合組で香る藤枝茶

まず、ベースになるお茶3種類(緑茶、ほうじ茶、紅茶)の中から1つを選んで容器に入れます。

その上に5種類(柚子、生姜、みかん、桜の葉、炒り玄米)から2つのフレーバーを選んで足します。

蓋をして容器を振って混ぜれば出来上がり。私は緑茶+炒り玄米+桜の葉 と 紅茶+柚子+生姜 の2種類のお茶を作りました。

東海道中の二峠八宿

東海道中の二峠八宿 合組で香る藤枝茶

会場を出て三越前の通路に二峠八宿の展示がありました。東海道の静岡市と藤枝市にある2つの峠と8つの宿場を合わせて二峠八宿(にとうげ はっしゅく)と呼んでいます。

江戸時代に出版された「東海道中膝栗毛」は旅のガイドブックとして大ベストセラーになりました。2020年には、「日本初『旅ブーム』を起こした弥次さん喜多さん、駿州の旅~滑稽本と浮世絵が描く東海道旅のガイドブック(道中記)~」として日本遺産に認定されました。

 合組で香る藤枝茶

この「東海道中膝栗毛」の作者は静岡県出身の十返舎一九。並んで紹介されているのは今をときめく蔦屋重三郎です。日本橋へ行かれた時はせひご覧ください。