20年ぶりの「野田版研辰の討たれ」ー八月納涼歌舞伎
一幕目の「日本振袖始」が幕となり幕間の30分も終わろうかとした時、舞台にスーツの男性が登場。「出演者に体調不良者が出たため次の舞台は休演」と発表。客席は落胆の声、声。長らく見ているが初めて遭遇。
というわけで玉三郎演出の「火の鳥」もご紹介するつもりでしたが、三部の「研辰の討たれ」のみに。
当時勘九郎だった十八代目中村勘三郎が野田秀樹とタッグを組み、いわゆる野田版の「研辰の討たれ」が初演されたのは平成13年(2001年)8月。その後十八代目襲名披露公演で平成17年(2005)に再演されて以来。息子の勘九郎が父の当たり役だった守山辰次」を初役で演じます。
筋をご存じない方の為に松竹のパンフでご紹介。「元は刀の研屋でお調子者の辰次は殿様の刀を研いだ縁で武士に取り立てられます。赤穂浪士討入りに湧き上がる道場で仇討ちの馬鹿馬鹿しさを言い放ったことから家老の平井一郎右衛門を死なせてしまうとその息子の九市郎と才次郎兄弟に仇として追われることに・・・」
マシンガンのように繰り出される圧倒的な台詞量にまずあらためて驚かされます。あれよあれよと言う間もなく
研辰は道後温泉に。何とそこで持ち前の舌先三寸で「仇討ち」をされる方から「仇討ち」をする方に成り代わると周囲の雰囲気は一転。結末はご覧になってのお楽しみ。
二階ロビーに「納涼歌舞伎」の出演者によるサイン入り団扇が展示され、投票すると抽選で希望の団扇が戴けるというもの。早速私も一票を。三回投票できるので当たるかも・・・
八月納涼歌舞伎は恒例の三部制です。26日千穐楽。
1部11時開演「男達ばやり」「猩々」「団子売」
2部14時15分開演「日本振袖始」「火の鳥」
3部18時15分開演「越後獅子」「野田版研辰の討たれ」
お問い合わせはチケットホン松竹0570-000-489、チケットWEB松竹 まで
翌12日夕刻にHPで「玉三郎が体調回復し13日から2部「火の鳥」を再開します」と発表されました。安堵
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