三重テラスで185周年記念感謝祭『伊勢国の染織展』
すかや呉服店・伊勢木綿-白井織布株式会社・伊勢型紙彫師
三重テラスのイベント『1840天保11年創業すかや呉服店185周年記念感謝祭』を開催されましたので、専務取締役の綾野勝敏様よりお話を伺いました。
180周年の時も取材させていただき、5年前にもブログを上げさせていただきました。
三重テラスで180周年記念展「すかや呉服店」着物文化を未来へ
着物文化は世界に日本が誇れる民族衣装ですが、残念なことに日本人が着物を着る機会は非常に少なくなってきています。
だからこそ着物を扱う老舗呉服店として、日本橋でのイベントに力を入れていらっしゃいます。
すかや呉服店展示『葡萄唐草文 総金御召 枡屋高尾監修』
『枡谷高尾』昭和54年に名古屋西徳川美術館からの一片の裂の再現の依頼より、総金御召を40年制作していらっしゃそうです。
〒519-2179 三重県多気郡仁田645-1
☎0598-37-2343 FAX0598-37-2343
すかや呉服店は1840天保11年に創業し、185周年の老舗です。
すかやさんイチオシは伊勢神宮由来の『御山杉染め』がお薦めだそうです。
伊勢神宮の神域で育った『樹齢500年以上の神宮杉』を自然災害などで朽ちた杉を植物染料・下染めの原料として使用した神様の賜物としての貴重な絹100%の着物生地です。
三重県の『伝統産業の新たな魅力創出事業』に選出されました。
三重の伝統工芸品の木綿(伊勢木綿・松阪木綿・伊勢型木綿)『着付け体験』
20枚の柄や色など好みの木綿を着付け(10時~12時)
着付け後は、返却まで街歩きを楽しんで返却(16時30分)
料金3,300円 学生割引1,650円
※伊勢神宮内宮前のおはらい町『おかげ横丁 きもの日和 あやの』を開設
着物体験『地産地装(ちさんちそう)』で日本人の心のふるさと伊勢の地を手ぶらで気軽にレンタルして、お好みの伝統着物に袖を通して伊勢神宮参拝や街歩きが楽しめます。
すかやさんは、「着物レンタルを通して、気軽に一人でも多くの方に着物を楽しんでいただけると嬉しいです」とおっしゃっていました。
伊勢神宮参拝にお出掛けの際は、是非あやのさんにお立ち寄りください。
反物がずらり並んでいます。
・友禅
・伊勢型江戸小紋
・小千谷紬・濱紬
・松阪木綿
・帯類
・伊賀の組紐
反物の美しさは、拝見しているだけでも目の保養になりました。
伊勢木綿の老舗『臼井織布株式会社』
臼井織布株式会社の臼井良貴社長からお話をお聞きしました。
津は江戸時代から伊勢の国の中心で、良質な伊勢木綿の産地でした。
数多くあった伊勢木綿屋は今は、江戸中期から続く臼井織布1軒になってしまわれたそうです。
臼井織布が伊勢木綿の伝統をしっかり受け継いでいらっしゃるとのこと。
単糸(たんし)というベーシックな糸を使用
単糸は切れやすく、織るのが非常に難しく、いい綿を使った単糸でないと織ることができない。
丁寧に織られる生地はしなやかで肌触りが良く、シワにならない。
保湿性や通気性も良いので、使い込めば使い込むほど、味が出てくるそうです。
伊勢神宮参りに来た人々がお土産に買って帰ったことで、伊勢木綿は全国に広がっていきました。
江戸の大伝馬町の反物問屋や呉服店では、伊勢からきた木綿ということで『伊勢木綿』と名付けられました。
伊勢木綿の特徴は柔らかい木綿で、肌触りがとても良いです。
おばあさまの型紙の見本があり、伝統的な縞模様柄を現代の色や柄の中に生かした新柄も考案していらっしゃるそうです。
〒514-0113 三重県津市一身田大古67
☎059-232-2022 FAX059-232-6515
木綿の着物
昔は庶民の普段着といえば、木綿の着物でした。
季節問わずに着られる気軽さ、柔らかな肌触りが魅力です。
お手入れも簡単なところが、木綿の着物が愛されていることも頷けます。
若い世代には、花火大会での男女の浴衣姿が増えてきました。
伊勢木綿の浴衣姿も江戸の粋を感じられますね。
伊勢型紙彫師による実演と模様付け体験 伊勢型紙✖伊勢木綿
伊勢型紙彫師 那須恵子さんからお話を伺いました。
高齢者中心の30名弱しかいらっしゃらない伊勢型紙伝統工芸伝承者の中の那須さんのご師匠 生田嘉範さんもそのお一人です。
お二人の師弟関係は、2010年から2016年に独立した後も続いているそうです。
伊勢型紙彫師継承者が希少な伝統工芸を絶やさず、広報として広めていきたいという想いを持って実演会やワークショップなどをいろいろな場所に出向いて開催していらっしゃいます。
2018年LEXUS NEW TAKUMI PHOJROT12018三重代表に選出
2018年度版・2021年度版三重県民手帳のデザイン・型紙制作を担当
三重県より中堅優秀技能者として表彰
手彫りの伊勢型紙の模様を選んで、半襟にもなる手ぬぐいに、好きな色で模様を付けます。
直接、那須さんにレクチャーを受けながら、楽しく制作できます。
製作費 1,300円
柿渋を塗った型地紙(和紙)をこの台に乗せ、穴の部分に小刀を当てて『突き彫り』で模様を切ることで、自然に削りカスも穴に落ちるので、ごみの処理にも良いそうです。
この台は特注で作っていただいたようです。
型紙を掘る小刀も鋼(はがね)の刃を挟んだ木を糸で縛って、ご自分で作るとのことです。
鋼の刃は三重県の鋼職人さんが0人になってからは、京都の鋼職人さんに作っていただいているようです。
型紙彫は細密な技巧が必要になるので、仕事前に鋼の刃先を1mmの針のように鋭く研ぐには8時間もかけるそうです。
そして、1日に何度も刀先を研いで、鋭利な刀先を保つことが型紙の仕上がりに大きく左右するとのこと、繊細な根気のいる作業ですね。
一つの型紙を完成させるのに、京友禅の模様のような細やかな柄ですと約2か月かかる伊勢型紙。
美しい着物の柄を型染めをするために伊勢型紙は発展してきました。
是非、この伝統工芸品を若い那須さんがリーダーとして、継承していただくことを願ってやみません。
また、このような体験型イベントを三重テラスで開催していただきたいです。
(すかや呉服店株式会社専務取締役 綾野勝敏様・臼井織布株式会社 臼井良貴様・伊勢型紙彫師 那須恵子様より、記事・写真記載の承諾をいただきました)
オフィシャル