滅紫

8年ぶりの通し上演「裏表先代萩」ー菊五郎三役演じ分けー四月歌舞伎座

「裏表先代萩」はよく知られた「伽羅先代萩」をもとに仁木弾正、政岡が活躍する場面を「表」下男の小助による大場道益殺しを「裏」として時代物と世話物を交互に見せ、物語を展開させていく趣向の作品。(4月号筋書きより)、善悪併せ持つ三役を一人の演者が務めるのも眼目。三代目の菊五郎が文政3(1820)年に演じて評判となり明治の「五代目菊五郎が河竹黙阿弥と磨き上げた作品」(菊五郎インタビュー)で音羽屋所縁の演目となっています。花道の面灯りで見る仁木弾正はすこぶるかっこよさで隣席の見ず知らずの方と思わず「いいですね」と話してしまいました。

8年前には7代目菊五郎が小助と仁木弾正の2役を演じています。子役も活躍する「御殿」では千松の中村歌昇の次男・秀之助と鶴千代に尾上勘十郎長男・尾上琴也が登場するのも話題です。

「裏」の「門注所」の捌き役・「倉橋彌十郎」と大詰の「細川勝元」は勘九郎。さっそうとした名裁きでこれは得な役。悪役の「八汐」と大場道益は彌十郎、犯人にされそうになる下女お竹に七之助と豪華な顔ぶれです。

夜の部は井上ひさしの直木賞受賞作「手鎖心中」を舞台化した「浮かれ心中」。話題の勘九郎の「宙乗り」ならぬ「ちゅう乗り」(ねずみに乗る)に会えるのは来週のお楽しみ。

 

四月大歌舞伎は27日千穐楽(10日、20日休演)

昼の部:11時開演 「廓三番叟」「裏表先代萩」

夜の部:16時30分開演「十種香」「連獅子」「浮かれ心中」

お問い合わせはチケットWEB松竹、チケットホン松竹0570-000-489へ