記念日で知るあの頃の中央区~6月編~
こんにちは。東京アラート発動中につき、アクティブな活動はもうしばらくお休みのHanes(ハネス)です。
中央区に住んでいながら、銀座や日本橋が近くて遠い存在になりました。
自由に外出できるようになったら、新たな視点で中央区が楽しめるのではとワクワクもしています。
さて、前置きが少々長くなりましたが、今回も記念日を手がかりに中央区をご紹介したいと思います。
ミルクキャラメルの日(6月10日)
6月10日はミルクキャラメルの日。
こちらはあの有名な森永製菓が制定した記念日です。
遡ること100年以上前の1913年、創業当時から使用されていた商品名「キャラメル」から名前を変え、「ミルクキャラメル」が発売されました。
(詳しくは森永製菓株式会社「ミルクキャラメルの日」をご覧ください。)
そんなミルクキャラメルは、どう中央区と関係があるのでしょうか?
その謎を解く手がかりは、御菓子司「入船 青柳」にありました。
上の写真に写るのは、一見お菓子屋さんでよくありそうな光景かもしれません。
しかし、もう一歩踏み込んで歴史にアプローチすることで思いがけない発見や感動があるのです^^
以前「お菓子で振り返る約130年!森永製菓の初期を支えた和菓子屋とは」でご紹介した通り、こちらのお店では、森永製菓の創業者森永太一郎が見本として作り、初めて日本人の口にあったというマシュマロを最初に店頭販売したのです。
当時、西洋のお菓子はなかなか受け入れられませんでしたが、青柳の主人の紹介や力添えにより徐々に浸透。
そのような縁から今でも森永のミルクキャラメルが販売されています。
国立銀行設立の日(6月11日)
1873年のこの日、日本初の銀行である第一国立銀行(後の帝国銀行、第一銀行、第一勧業銀行、そして現在のみずほ銀行)が設立されました。
その後「第○国立銀行」といったナンバー銀行が増え、現在の中央区内にも当時の名称を使用し続けている銀行が残っています。
(「銀行発祥の地」の銅板には、しっかり6月11日と刻まれています。)
みずほ銀行兜町支店の壁には、二代目清水喜助が設計・施工した和洋折衷様式の建物をはじめとする銀行の建物の歴史や渋沢栄一に関するパネルが設置されています。
周囲には東京証券取引所(旧東京株式取引所)、日証館(旧渋沢栄一邸)、兜岩・兜神社、郵便発祥の地などがあり、日本の近代化の歴史を学ぶことができます。
「【遠足シリーズ第8弾】渋沢栄一の足跡をたどって...」でご紹介した通り、中央区とも関係の深い渋沢栄一。
前回ご紹介しそびれてしまいましたが、彼は38才で東京商工会議所の初代会頭に就任しました。
采女橋の近くにある「東京商工会議所発祥の地」の碑では、欧米諸国の文物に学び、近代化を推し進めていた当時の日本の状況を知ることができます。
佃煮の日(6月29日)
6月29日は、全国調理食品工業協同組合が制定した佃煮の日です。
佃煮の発祥の地 佃にある住吉神社の創建が1646年6月29日であることからこの日が選ばれました。
中央区との関係、発見♪
その神社は、摂津国西成郡佃村(現・大阪市西淀川区)にあった住吉神社から分社し、遷座したもの。
東京と大阪の佃(島)の関係性については、「【遠足シリーズ第9弾】漁民が結んだ縁の島」をご覧ください。
現在佃には佃煮の老舗が数件あり、先輩特派員の皆様がこれまでにご紹介してくださっています。
江戸時代において、佃島の漁師たちは小魚を塩辛く煮詰めた保存食を作っていました。
後に野田から醤油が入ってくると、加工方法は塩水煮から醤油煮に変わり、佃島にちなんで「佃煮」と命名され江戸市中で売られたのです。
現在は魚介類の他にも野菜や肉の佃煮もあり、お気に入りの逸品が見つかることと思います。
おわりに
この「記念日で知るあの頃の中央区」シリーズは、今回で12ヶ月目となりました。
記事内でご紹介してきた記念日は中央区に関するものの抜粋でしたが、いかがでしたでしょうか。
中央区が発祥のもの、区外にあっても中央区に関係のあるもの、時を超えて過去と現在を結ぶものなど、記念日の種類は様々。
そして、少ししかふれてきませんでしたが、記念日として設定した理由も様々。
時が経つと忘れられてしまいがちな出来事が多いですが、自分が生きた時代のみならず、時には江戸・明治時代の今頃はどんな出来事があったか調べてみるのも面白いかもしれませんね。
【本シリーズのアーカイブ(投稿順)】
7月末、8月、9月、10月、11月、12月、1月、2月、3月、4月、5月、6月