ま、まさか、、、世紀のお宝物件発見?!@築地
世界に名だたる銀座。
その隣町が築地であることを、築地在住なら実感していても
そうで無ければ「確かに言われてみればそうかも」とハッとするほど
歩いて10~15分の距離で
街の成り立ちも表情にもガラッとした違いがあります。
築地は、大正12年の関東大震災時後に建てられた
「看板建築」と呼ばれる洋風の外観を持った店舗併用の住居が多いのですが
それは、月島、佃界隈と共に明石町に聖路加病院があったため
第二次世界大戦の戦火を免れて残ったもので、
大都会の中心地にも関わらず
築100年に及ぼうかという程の看板建築、木造一軒家、長屋が点在しているのです。
さて、そんな築地の6丁目。
わたしの出勤時間は早く、始発から2本目か3本目を利用するしかありません。
乗り遅れると自腹タクシーです。
なので、毎日、朝は玄関から駅まで猛ダッシュ!
脇目もふらず駆け抜けているので
側を通っているのに、つい最近まで気づかずに過ごしていたのですが、
ある日、世紀のお宝物件を発見してしまいました!
---- ああ! これこそブログにアップしなければ!
台風一過の晴れた日、写真に収めに行くと
路地を掃き掃除している女性がいたのでお話を伺いました。
今年、2021年5月から、そのお宝物件で
『タイ古式マッサージ店 RUPO』を開業しているとのこと。
「RUPO(ルポ)」はフランス語で「休息」「安らぎ」
ヨガとマッサージを組み合わせたものらしく
コロナ禍の運動不足による不調を解消に、
20代から60代までの客層が癒しを求めて訪れるとか。
タイ古式マッサージは、タイの無形文化遺産であり、
国を挙げて裾野を広げているので、マッサージの学校も多く、
海外から学びに行く人も絶えないそう。
彼女も現地で学んで、開業に向け、東銀座、八丁堀、人形町辺りで
物件を探したけれども見つからず、縁があって辿り着いたのが築地。
「入居時にはすでにこの絵が描かれていました。
仲介業者からは特に何も説明されなかったので、気にも留めずにいたのですが、
たまに聞かれるんですよ。本物ですか?って。
友達が真偽のほどを確かめるべく
然るべきところへメールで問い合わせしましたが、判らず仕舞いなんです。」
むむむ。ま、まさかの、、、バンクシー?!
バンクシーは神出鬼没ゆえ、常に真偽が話題になりますが
「肯定も否定もしない」ということもスタイルらしいので、益々、興味が湧きますね。
そして、定番のモチーフ、ネズミと風船ではなくて
猫と傘であることも謎を呼びます。
よ~く観察すると、タッチも違うような・・・。
でも、2階の高さまで描いてあって、だいぶ大掛かりですよね。
この界隈はオリンピックにも関連して開発の波が激しく、
この1、2年で風情に溢れた看板建築や一軒家が
ずいぶん解体されてしまいました。
絵のある建物は賃貸中なので、直ぐにどうのこうのにはならないと想いますが
絵の前側と横は空き地ですから
ここに開発の手が伸びると、絵が隠れちゃうのでは?と懸念されます。
そんな日が、ずっと遠い日であるよう祈りつつ
街中アートとして、インスタ映えのスポットとして、
更には中央区観光協会のまち歩きの立ち寄りスポットとして、
そっと楽しみたいですね。
ただし、近隣は細い路地の一角で、静かな住宅地ですから
もし行かれる際には、くれぐれもお静かに。
ご迷惑が掛かる事のないよう充分な配慮をお願いします。
場所のヒント:築地6丁目「築地食糧販売」さん横の路地を入ったところ。
写真の女性は、タイ式マッサージ「RUPO」の増田さん
増田さんの側にも、ひょっこり顔を出した猫が描かれています。