滅紫

「築地の寺子屋で笑って学ぼう」-寄席演芸名作・名演劇場ーTERAKOYA法重寺

「歴史的建造物や文化財と連携しその場(空間)の魅力と価値が伝わるような演目にて公演を開催している」日本の”和”芸に親しむ会の3回連続公演が築地の古刹・法重寺で開催されました。

今回は「お寺で落語が興行されていた頃の名作落語を金原亭小馬生師匠が解説と実演する落語会」で1回目は「落語と日本舞踊」1/11,2回目は「落語と太神楽」2/22,そして本日3/1は「落語と紙切り」。

最初に法重寺ご住職によるご法話、小馬生師匠の落語「長屋の花見」、本日のゲスト・林家楽一師匠による紙切り。客席からの「ヤクルトのマスコット・つば九郎」「アンパンマンとバイキンマン」「大谷とデコピン」次々と挙がるお題をはさみの音も聞こえるような鮮やかさで切っていき、客席からは感嘆の大拍手。司会者が完成した物を届けますが、空になったトレイにご祝儀が。こういったことがさりげなく出来るのって粋ですね。こういう大人になりたかったな!(既に遅し)。仲入後にもう1席落語「火焔太鼓」、〆はゲストと小馬生師匠による対談。「難しいお題が来たときはどうするか?」という問いに「聞こえないふりをする」というお答えに客席大爆笑。笑い・笑いの2時間があっという間に過ぎました。

 「築地の寺子屋で笑って学ぼう」-寄席演芸名作・名演劇場ーTERAKOYA法重寺

今、落語は演芸場や大ホールで演じられることが殆どですが、江戸時代や戦前まではおそば屋さんの二階やお寺さんで演じられることも多く、とても身近な娯楽として楽しまれてきたというのに納得です。

法重寺さんは江戸時代の初め、築地本願寺が横山町に創建された時には既に近くの村松町にあり(天正19年1591創建)明暦の大火後、築地に移る本願寺とともに今の場所に移った歴史のあるお寺です。以前より「TERAKOYA法重寺」としてすみ絵や習字教室・リトミックなど門徒や住民の方に親しまれる開かれたお寺として活動をされており、今回の落語会もそのひとつ。

日本の話芸に親しむ会は同じ会場で「みんなで楽しむクラシックコンサート」(新日本フィル)を5月3日(土)に開催します。ご関心のおありの方は    https//nihonwagei.worldpress.com/

をご覧ください。                       写真提供「日本の”和”芸に親しむ会」