2025 夏の日盛り 紺碧に映える南国風「亜米利加凌霄花」
ノウゼンカズラは中国原産のノウゼンカズラ科ノウゼンカズラ属の蔓性落葉低木で、盛夏の強い陽射しの下で、気根(付着根)を出して樹木や壁などに絡みつき攀じ登り生育し、南国を思わせる大型で橙赤色の花を付け、華やかさがあります。 花冠は広い漏斗状のフォルムで、先端は5裂し平開します。 結実は稀で、繁殖は挿木、取木、株分けによると聞きます。 漢名の凌霄花は「霄(ソラ)を凌ぐ花」の意で、高い所に攀じ登ること故、英名の trumpet vine / trumpet creeper は、花形がトランペット似故の命名と考えられます。 西洋に伝わる伝承に、「その昔、鮮やかな花を咲かせるノウゼンカズラの姿に松の木が恋心を抱きました。勇気を出して告白したところ、返事はOK。ノウゼンカズラは松の木に絡みつき、2人は仲良く過ごしました。しかし、ノウゼンカズラは恋多き乙女。自由自在に蔓を伸ばし、松の木以外の木にも絡みつき花を咲かせます。松の木は毎日不安な日々を過ごし、すっかり憔悴してしまいました。」という逸話があります。この逸話が由来となったノウゼンカズラの花言葉が「豊富な愛情」と伝わります。 浜離宮恩賜庭園 内堀広場傍らには、棚仕立てされた、花径は小さめで花筒が長く、花色は赤味が強い、近縁種のアメリカノウゼンカズラ(亜米利加凌霄花)が、炎天下、夏空に映え咲き誇っています。
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