新規「国登録有形文化財」パネル展: 7/15(火)~9/8(月)
本の森ちゅうおう
令和7年3月13日付で新たに国の有形文化財に登録された建造物3件(旧飯田家住宅・旧宮脇ビル・銀座大野屋)を取り上げたパネル展が、「本の森ちゅうおう」において開催中です。
国登録有形文化財(建造物)
建造物,工芸品,彫刻,書跡,典籍,古文書,考古資料,歴史資料などの有形の文化的所産で,我が国にとって歴史上,芸術上,学術上価値の高いものを総称して「有形文化財」と呼んでいます。建造物については、国が指定する「国宝・重要文化財(建造物)」と国が登録する「登録有形文化財(建造物)」があります。
中央区には地域の歴史や文化を伝える多数の歴史的建造物が残されており、日本橋などの国指定重要文化財や、銀座ライオンビルなどの国登録有形文化財となっているものも多くあります。
これまで、中央区の国登録有形文化財(建造物)は9件でしたが、今回、新たに3件(旧飯田家住宅・旧宮脇ビル・銀座大野屋)が登録され、合計12件になりました。時系列で並べてみると、一度に3件登録されるのは稀であり、2018年以来2度目であることが分かります。
●2002年8月21日登録:よし梅芳町亭
●2003年7月1日登録 :ハリオグラスビル
●2005年2月9日登録 :玉置文治郎ビル
●2014年4月25日登録:江戸屋店舗兼住宅、大野屋總本店店舗
●2018年5月10日登録:喜代川店舗、新富町躍金楼店舗、繭山龍泉堂店舗
●2022年2月17日登録:銀座ライオンビル
●2025年3月13日登録:旧飯田家住宅店舗兼主屋、旧宮脇ビル、銀座大野屋店舗兼主屋
2022年2月17日までの国登録有形文化財(建造物)の詳細は以下(↓)をご覧ください。
https://www.city.chuo.lg.jp/bunkakankou/rekishi/kunibunkazai/index.html
「本の森ちゅうおう」のイベントに足を運んでいただき、また、実際の建物も訪れて見学して頂ければ幸いです。イベント詳細は以下(↓)をご覧ください。
https://www.city.chuo.lg.jp/a0052/bunkakankou/bunka/kyodoshiryokan/shiryoukan_eventjyouhou.html
写真は、中央区で最初に登録された、人形町にある「よし梅芳町亭」で、情緒溢れる日本料理店です。七夕の時期に撮影したもので、店先に短冊が飾られています。
旧飯田家住宅店舗兼主屋
佃島の中通りに建つ旧魚問屋兼仲買商の店舗兼主屋です。江戸時代の漁師住居のおもかげを残す大正期の魚問屋との併用住居で、震災と戦災を免れて漁師町の風情を伝える貴重な建物です。写真向かって左側が住宅の玄関で、右側の入口を入ると仕事場の土間になっており、間は板塀で仕切られています。住宅と仕事場の入口を明確に分けようとしたことがわかります。
【アクセス】中央区佃1-3-6
旧宮脇ビル(川崎ブランドデザインビルヂング)
銀座の昭和通りの角地に建つビルで、鉄筋コンクリート造と木造の混構造です。全国的にも珍しい陶板のような「加飾タイル」の外観が目を引きます。銀座で隆盛した不燃化商業ビルの現存例として貴重です。現在、1階と2階にはオシャレなブランドショップが入っています。
【アクセス】中央区銀座1-20-17
銀座大野屋店舗兼主屋
銀座の昭和通りと晴海通りの交差点に面して建っている足袋店の店舗です。銀座大野屋は、明治元年、歌舞伎座はす向かいに足袋屋として創業し、この地で足袋屋を営んできました。現在の建物は、昭和26年頃の建築で、戦災直後の銀座の景観を今に伝える、貴重な店舗建物です。
ミュージシャン「細野晴臣」のデビューバンド「エイプリル・フール」の、1969年発売のレコードジャケットに、大野屋の前にバンドメンバーが立っている写真が使われており、今も変わらない当時の大野屋の様子を知ることができます。
【アクセス】中央区銀座5-12-3
【出展、参考資料】(ホームページ含む)
中央区、文化庁、中央区ものしり百科、本の森ちゅうおう、旧飯田家住宅、旧宮脇ビル、銀座大野屋
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