べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~ 異聞 40
~ 芝全交 ~
リモートで、愛する中央区をナビゲートします、rosemary sea です。
NHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺(つたじゅうえいがのゆめばなし)~」第38話、出版統制の波はいよいよ鶴屋喜右衛門さんまで、奉行所呼び出しとなりまして驚きましたが、鶴屋取り締まりではなかったですね。
次回39話では蔦重さんと政演(京伝)さんが牢に・・・。
ラストのところでは、染谷将太さん演じる歌さんの鬼気迫る演技、圧巻でした。
奥さんのおきよさん、瘡毒(そうどく:今で言う「梅毒」)で逝ってしまいました、辛いですね。
気になったのは蔦重さんと重政さん政美さんとの会話の中で「春朗(しゅんろう)」という人物名が飛び出しましたこと。春朗は葛飾北斎さんのデビュー当時の浮世絵師名。北斎さん、いよいよ登場でしょうか?
それから松平定信さん、長谷川平蔵さんに人足寄場(にんそくよせば)の設置を命じました。これは中央区マターですから後々説明させていただきます。
ちなみに最後の解説にて、佃1ー11-4先の「石川島燈台跡」が映り、石川島人足寄場跡として紹介されていました。
そしてそして今回は懐かしいネームが再登場、鱗形屋孫兵衛さん、西村屋与八さん。
38話で登場しました人物は、
シリーズ29蔦重、シリーズ25てい、シリーズ27つよ、シリーズ⑬北尾政演(山東京伝)、シリーズ23喜多川歌麿、そしてシリーズ⑥長谷川平蔵、シリーズ⑧鶴屋喜右衛門、シリーズ③北尾重政、シリーズ34北尾政美、シリーズ⑫勝川春草、シリーズでは今回40芝全交、シリーズ前回39宿屋飯盛、そしてシリーズ②鱗形屋孫兵衛、シリーズ⑦西村屋与八。
今回は「芝全交(しばぜんこう)」に注目します。今回38話にも登場しました。
全交さんは現在の港区虎ノ門に住んでいましたので、ほぼ中央区族です。歩いて蔦重の耕書堂まで来ていたはずです。
なお、冒頭画像は東日本橋2-25-5、川上稲荷神社の鈴です。
それでは・・・
芝全交は・・・
画像は東日本橋2-6-8、矢ノ庫(やのくら)稲荷神社の幟です。
芝全交
寛延3年(1750年) ー 寛政5年(1793年)
本名は山本藤太郎(やまもととうたろう)。
江戸時代中期・後期の戯作者、いわゆる黄表紙作家。
芝西久保神谷町(現在の港区虎ノ門)に住んでいたことが「芝」と名乗った由来。
黄表紙「大悲千禄本(だいひのせんろっぽん)」や「玉子の角文字(たまごのかくもじ)」などの著書がある。
「大悲千禄本」は・・・
芝全交:著
北尾政演:画
蔦屋重三郎:版元
※ 「大悲千禄本」は、国立国会図書館デジタルコレクションでご覧ください。
「大悲」は観音さまのこと。
「大悲千禄本」は「大根千六本(大根の千切り)」をもじったもの。
不景気なので、千手観音さまが千の手を貸し出す、というお話。手の欲しい人々が大挙してやって来ます。
神仏ものギャグの極致です。
1巻・10ページの中に、たっぷりのお笑いが詰まっています。
「べらぼう・・・」での芝全交は・・・
画像は冒頭画像と同じく川上稲荷神社の灯篭と幟です。
亀田佳明(かめだよしあき)さんが演じています。
天明・寛政期を代表する戯作者。
ー NHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」ホームページ より ー
・・・NHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」、王道の人物・意外な人物、ともに生かしてご紹介していきます。
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