建設中?隅田川に巨大木造橋梁が。
隅田川の河口から約500m上流の位置。
築地と勝どきを結んで、木造の巨大な構造物が視界を遮っています。
えっ?新しい橋梁が出来ようとしているの?
橋梁の中央部には、西洋の城門を想起させるような砦が見えます。
ということは、
そう、勝鬨橋(かちどきばし)の上流・北側が、木製の板で囲われていたのです。
勝鬨橋は、昭和15年(1940年)に竣工した、中央部が跳開する当時東洋最大の可動橋。
平成19年(2007年)、国の重要文化財(建造物)に指定されました。
歴史的、技術的に優れた価値を持つ橋梁です。
長寿命化工事
工事案内板には、勝鬨橋長寿命化工事(塗装)とあります。
長年にわたり風雨に耐え、膨大な交通負荷による劣化に対応し、未来へ健全な状態で引き継ぐために進められているのが長寿命化工事です。
その一連の工事の一つが塗装工事です。
交通量の多い晴海通りでの工事、国指定重要文化財の工事です。
最新の技術を使い、慎重に進められていきます。
しびれます。この構造美。
この時期に見ることができる景観が、塗装を安全に行うために組み立てられた木造の巨大な構造物。
鉄パイプなどの工事用資材も使われていますが、見た目はほぼ木造。
このボリューム。
木材のやさしさ。
この構造美。
なんとかっこいいのでしょう。
ずーっと見ていられます。
おっ、ごめんなさい。
つい夢中になって、狭くなった通路を塞いじゃいましたね。
写真の天地を逆さにしてみれば
胸をワクワクさせながら、思いが時空を飛んでいきます。
この空に架かる構造物の写真を、180度、天地を逆さにしてみましょう。
この曲線・・!
この曲線は船底の景をなします。
平底の箱型を重ねた、遣唐使船でしょうか。
いにしえの東シナ海を渡った、大型外洋船が見えてきました。
大陸との経済・文化の交流を、輸送面で支えた大型船。
時代を戦国へ移せば、海戦の旗艦となった安宅船(あたけぶね)でしょうか。
関船(せきぶね)、小早(こはや)を率いて、戦国の荒波を駆けていく。
動力をつけてみましょう
この大型木造船が、帆と人力による動力だけじゃ少し物足りない。
モーターを取り付けましょう。
勝鬨橋の西側南詰めに「かちどき 橋の資料館」が建ちます。
勝鬨橋の跳開部を稼働させた、発電機が展示されています。
この規模の装置なら、大型木造船に何個取り付けられるでしょう。
七つの海を飛び越えて、銀河の流れも制覇しましょうか。
塗装工事が終了すれば
橋の下流・南側は、すでに塗装工事が終了しています。
銀色の輝き。
ビスがビシ、ビシ、ビシ。
工事中です。
どうぞ「ご安全に」
はい、「ご安全に」
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