リポート!リニューアルオープン日本橋劇場にて「第27回古典芸能鑑賞会」
昨年は落選してしまった古典芸能鑑賞会に、今年は当選して、行ってくることができたので、リポートさせていただきます。
いつもは6月に開催されますが、今年は、改装が終わったリニューアルオープンの初日ということで、11月1日に開催されました。
ということで、山本区長のご挨拶の後、「寿一番太鼓」でオープニング。まさに柿落としのこの日だけの神事、縁起物が拝見できて、ラッキーでした。一番太鼓は、昔、芝居小屋が開場するときなどに打ち込まれていたそうです。
紋付袴姿の藤舎清之さんが、三方に載せられ、のし袋に包まれた漆塗りの特製バチを取り出され、客席に向かって、空を切るような動きをされた後、太鼓を打ち込まれました。「どん、どん、どんと来い」と太鼓の音が聞こえます。
とっておきの蔦重のお話(講話)や、舞踊「東海道中膝栗毛in中央区」など
続いて、なんといっても今年は蔦重のわが中央区、伊東成郎さんの講話「日本橋の蔦屋重三郎そして歌麿」。
去年の講話も蔦重にちなんだお話だったようですが、ドラマが始まってから聴くお話は楽しさ倍増、伊東さんの名調子が心地よく。
べらぼう関連のイベント講演会にほぼもらさず参加してる私ですが、曽祖母が歌麿に紙を納めていた紙屋さんのお話など、ほかでは聞いたことのないネタがいろいろ。
お次は、舞踊「長唄 操り三番叟」。こちらも柿落としに相応しい、天下泰平、五穀豊穣を願うおめでたい演目。松葉目の舞台装置に、コミカルな三番叟の動きが見事でした。
続いて、落語「代わり目」。お酒の好きな亭主と面倒見の良い女房の夫婦愛のお話でした。
最後は、舞踊「弥次喜多・東海道中膝栗毛in中央区」。2021年に新作邦楽として作られたものが、この日のために舞踊化されたそうです。
弥次さん喜多さんが作品から抜け出して現代の中央区を案内。ちょうど今特派員ブログに多数登場の浜離宮から、八丁堀、佃島の漁師のお話、月島のもんじゃ屋さんへ。
大河ドラマべらぼうでは、いよいよ十返舎一九が登場しそうですが、なんといっても、一九のお墓が晴海にあるということで、観光検定受験者にはお馴染みのあの句でエンディング。
この曲は、長唄、清元、小唄、常磐津のそれぞれの特色が出るように作られているそうです。
今度の中央区観光検定のお題は「古典芸能」ですが、中央区の宝である古典芸能に親しみ、理解を深めたい、もっと盛んになったらいいなと思いました。
来年の古典芸能鑑賞会は、また例年どおり6月に開催されるそうです。
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