味わい深い交差点のある街
こんにちは。この頃 仕事などで心がざらついて仕方がないので、ちょっと静かな街でも歩きたいと思い、休日、東日本橋にやってきた。総武線快速の馬喰町駅ホームから階段を這い上がり ようやく地上に出ると、ぶっとい江戸通り、靖国通りをせわしげに走り抜ける車の喧騒。あれっ、こんなまち? 期待があやふやになる。せっかくなのでまずは柳橋にご挨拶。靖国通りからほんのちょっと細道に入いる。背中からは令和のせわしい音、けれどもこの橋の周りは昭和の頃の空気が漂っていて、なんだかほっとする。
折り返して靖国通りを駆け足で渡り、柳橋通りから東日本橋2丁目に入いる。休日でもあるからなのだろうか、こちら側も 入ってまもなく 大通りの喧騒が消えていく・・・ ゆったりと歩き始める。と、すぐに、渡る四つ角が、連続して直角に交わっていないことに気づいた。それだけで なんか おもしろい。きわめつけはその先で出くわした六差路! 五差路は時々見かけるが、「6」はまずない。しかも信号なし! ありえない。車も人も ざわざわと行きかっていないから、そもそも信号が必要ないのかもしれない。そして、ここがエリアの中心という人目を惹くようなお店や建物が角を占めているわけでもない。落ち着いた光景。(写真の手前、右、右奥、正面奥、左奥、左手前の道が六差路を構成している)この街の名所 薬研堀不動尊でさえこの交差点から15mほど離れている。お参りをして元に戻る。進む道の選択肢はまだ5つもある。別の道をちょっと行って戻る。またちょっと行って・・・ そのたびに同じような光景の広い道にすぐに出くわすが、それが、靖国通りなのか、清杉通りなのか、はたまた隅田川沿いの浜町河岸通りなのか、南の御幸通りなのか、行き来を繰り返すほどわからなくなる。六差路から一つの道を選択し、しばらく歩いて選択しなかった道に入ろうと思っても、なかなかわからない。結局元の交差点に戻ったほうが早い。そんなことを繰り返しているうちに、清杉通りを越えて、横山町に入り込んだ。問屋街。卸、小売りの販売店が連なっている。人通りは極めて少ないものの、昔から続くアパレル系の商売の香りがふんわり。
最初の三差路を左に折れると、少し先に、小さな裸電球を軒下に並べ、暖色系のファサードを纏った小さいお店が目に入る。通りの両側にオフィスビルやマンションが並んでいるだけに、その明るい色に引き付けられるように前に進む。すぐに変形(直角に交わっていない)三差路。次には変形五差路(直角でなく、かつ交差する地点がずれている)。さらに進むと変形(直角でない)四差路。ほどなく、そのお店にたどりついた。ラーメン屋さんだ。もしこのお店がある交差点が 直角に交わり、かつ交差点の向こう側の通りの幅がこれほど狭くなければ、今歩いてきた道からは角に来るまで見えなかったはずの店。絶妙なポジション。そのままそのお店と交差点を通り過ぎ、細くなった道を進み かぎ型に曲がれば 清洲橋通り。左に少し進めば、大小6本の道が、2つの五差路と1つの四差路、1つの三差路(見ようによっては、1つの五差路と1つの四差路、3つの三差路)を構成した東日本橋交差点に出る。(写真の右手奥に伸びる道の右側に東日本橋2丁目、正面中央の高いビルの奥側に東日本橋3丁目の味わい深い交差点が潜んでいる。)
人々が出会う交差点。たかが交差点、されど交差点、最初から最後まで交差点の面白さを満喫できる街だった。
散策したエリア地図
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