2023白鶴銀座天空農園 稲刈り
~ 白鶴酒造 ~
リモートで、愛する中央区をナビゲートします、rosemary sea です。
神戸に本社を置く白鶴酒造株式会社さん、東京支社ビルは銀座にあります。
今回のご紹介は、この銀座のビルの屋上「白鶴銀座天空農園」の稲刈りです。
白鶴酒造さんは、日本酒の情報発信の一環として、2007年より東京支社ビル屋上で酒米を作るプロジェクトとして「白鶴銀座天空農園」をつくり、独自開発米「白鶴錦」の栽培に取り組んでおられます。
ここで育った「銀座の酒米」でつくられましたお酒、商品化されております。
昨年のお米も純米大吟醸酒『白鶴 翔雲 純米大吟醸 銀座天空農園 白鶴錦』となりました。
今年は5月24日の田植えにより、2023年の酒米・白鶴錦、デビューしました。
※ 今年の田植えの記事はこちらです。
⇒ https://tokuhain.chuo-kanko.or.jp/detail.php?id=3960
※ 今年の夏時点での稲の生育状況、記事はこちらです。
⇒ https://tokuhain.chuo-kanko.or.jp/detail.php?id=4168
ここで、白鶴酒造さん独自開発の酒米「白鶴錦」につきまして・・・
酒米(さかまい)とは、お酒の原料となるお米のこと。
白鶴酒造さんは優良酒米開発のため。酒米の最高品種である「山田錦」の優良形質を解明し更に優れた酒米を開発する目的で「白鶴錦」の育種に着手。
1995年、「山田錦」の父にあたる品種「渡船(わたりぶね)」と母にあたる「山田穂(やまだぼ)」の交配を開始し、優良品種を「白鶴錦」として2007年に品種登録されました。
ロズマリは2017年の稲刈りから連続して、こちら天空農園の田植え・稲刈りなどをご紹介させていただいております。
今年の天空農園は、例年より田植えが3週間ほど早く行われました。
その理由は「日照時間を増やそう」、という狙い。
出穂(しゅっすい)は昨年より1週間早く、稲刈りは例年より数日早い程度。
十分な日照時間が得られたようです。
10月17日に、待望の稲刈り、執り行われました。
天候は快晴、風はほとんど吹かず、絶好の稲刈り日和です。
当日の稲刈り作業には、白鶴酒造の社員さんたち約30名が参加されました。
稲刈りを始める前に、稲刈りの作業手順の説明がされました。
① 利き手で鎌を持ちまして、利き手とは反対の手で稲の茎をつかみます。
その際、茎を持つ手の親指は必ず上を向いているようにしてください。
もし反対にしてしまうと、気付いたら「親指が無い!」ということになりますので、大変危険なので、必ず親指を上に向けて刈り取るようししてください。
② 普段の稲刈りは地面から1cmから3cmのところでカットするのですが、今回はげんこつ1個分くらい残したところ、地面から5cmから10cmのところで、鎌のギザギザ部分を茎の押し当てて、斜め上にスライドして刈り取ります。
この時に、のこぎりのようにギコギコとしたくなると思いますが、そうではなくて、スパッと切るような感じで、スライドさせてカットしてください。
残った株を抜かないといけないので、できるだけ長め残しでお願いします。
③ 刈り取った稲を持ったまま、手に持てなくなるまでだいたい5~6株、このまま続けて刈っていきます。
もしも持てない場合には近くに稲を結んでくれるスタッフがいると思いますので、そちらに渡すようにしてください。
④ 刈り取った稲は穂の部分が土につかないように、脇の木のデッキの上に置くか、田んぼの端の石の上に置いてください。
⑤ 5~6株で刈り取った稲を1束として、ひもで二重に固く縛ります。
この時に、ちょうちょ結びでも良いですが、できればこれが外れないようにしていただきたいので、堅結びでも大丈夫です。
またその際、束の中に雑草が入ってしまうと、後で取り除くことになりますので、雑草が入っていたらはずして縛るようにしてください。
⑥ 鎌を持って稲を刈る方と、紐で束ねる方と分かれて作業をしてください。
同じ体勢でずっと続けるのは大変なので、チーム内で交替するなど適宜行ってください。
よく周りの様子を見ながら、ゆっくりで結構ですから作業を行ってください。
今回も、白鶴酒造株式会社 東京支社 営業サポートグループ 山田亜由美さんにお世話になりました。
山田さんは白鶴銀座天空農園のチームリーダーをされています。
午前10時過ぎ、ビルの屋上に上がり、17年めの稲刈り、開始です。
今年のスペシャルゲスト、2023 Miss SAKE 秋田 高橋凛(たかはし りん)さん、並びに2023 Miss SAKE 福岡 大谷栞里(おおたに しおり)さんが、白鶴酒造の社員さんたちとともに田に入り、稲の刈り取りをされました。
「一粒たりともこぼさず、無駄にしない」というポリシー設定で、わずかなお米もポリバケツに、このように大切にされています。
稲は次第に刈り取られ、紐で束にまとめられていきます。
刈られた稲は、上の画像の右後方にありますとおり、干す段階の稲架掛け(はさがけ)に。
後日小学生の皆さんの刈る田を残して、稲刈り終了です。
白鶴さんのポーズと言えば、「まる」、ですね。
白鶴銀座天空農園のチームリーダー、山田亜由美さんへのインタビューです。
上の画像の人物が山田さんです。
ー 山田さん、本日はご苦労様でした。今年の稲刈りも順調でしたね。
早かったですね、あっという間でした。
ー 実りが今年も最高だと?
毎年言っているんですけど(笑)。でも良いと思います。
今年は猛暑の影響で全国的に(稲の実りが)厳しいと言われていますが、(天空農園は)良い気がします。
ー ここは今年も直接の台風の影響も受けなかったですね。
そうですね、台風がなかったのもそうですし、水不足も問題ありませんでしたので。
ー そうですよね、風はもとから強いのは分かっていることですし。
台風がなかったことが一番ですね。
ー これからこのお米は、等級検査に向けて磨かれることになりますね。
11月14日です、今年は。
ー 等級検査の日に合わせて、逆算して稲刈りの日を決めたのですよね。
それでもちょっと余裕があって、いつもよりは。
ー 本当は、雨が田に乗っていない方が、乾燥している方が、稲刈りとしては良かったのでしょうね。
そうですね、乾いていていい状態でしたが、(2日前の)日曜日に予想外に結構降ってしまい残念です。
ー まあ、仕方ないですね。でもこちらの田植え・稲刈りはいつも天候に恵まれていますね。
天気がありがたいですね。私、結構「雨寄り」なので(笑)。
・・・山田さん、ありがとうございました。
この天空農園をお手伝いされている西武造園の藤代あゆ美さんからは、コメントをいただきました。
上の画像の人物が藤代さんです。
「今年の夏は猛暑で、随分心配したのですが、毎年、今年は一番(稲の生長が)良いんじゃないかって思って稲刈りに臨んでいるんですが、今年も最高に良くできたんじゃないかと思っております。」
ここで今年のスペシャルゲスト、2023 Miss SAKE 秋田 高橋凛さんへのインタビューです。
ー 田植えに参加された際もインタビューさせていただきましたね。
田植えの記事に載せさせていただきました。
ありがとうございます。
ー 今日はいかがでしたか?今度は稲刈りで。
そうですね、田植えの時よりは楽でした(笑)。
ー 確か前回、田植えは学校でやられたと伺いましたが。
小さい頃にやったことがあったので。
ー 稲刈りは?
初めてです。
鎌を持ってこんなところで切るとは思わなかったです。
結構、力がいるのと、じわじわ汗かいて。
ー 高橋さんはお酒の専門家だから、白金高輪の居酒屋「漬けると燻す 烈(れつ)」のマネージャーでしたね。
そうなんです。
この米がどんなふうに、来年ですよね、お酒になるのは。
ー ええ。
楽しみです。
ー 日本酒と地元の秋田の食を合わせるとしたら、この時期何がおすすめですか?
料理、そうですね、秋は美味しいものがたくさん、きのこですとか。
私は米と米で合わせて、炊き込みご飯、ちょっと太ってしまうかもしれないですけど、やはり米と米、相性抜群なので。
それと一緒に秋鮭だとか冷やおろしと一緒に飲みながらご飯。
ー お店でもおすすめの料理もありますか?
そうですね、秋鮭と炊き込みご飯、お店でも楽しめますね。
ー この時期からは熱燗ですね。
そうですね、燗が美味しくなってくるので。
今年は夏の期間が長かったので、やっと待ちわびたお燗の美味しい季節になりました。
ー 高橋さん、ありがとうございました。
次は2023 Miss SAKE 福岡 大谷栞里さんです。
ー 福岡ですか。
はい、7月に東京に引っ越ししましたが、生まれも育ちも福岡です。
ー 「会社員」とありましたが。
会社は退職してこちらに、はい。
ー ご趣味がいっぱいおありのようで、神話、民話。
幼少期、日本神話とか本が好きで、自然と日本文化というものに興味を持つようになりまして。
ー 秋で、お燗の季節ですね。
私、年中お燗なんですよ。
ーそうですか、通ですね。
今の時期、福岡の食として日本酒と合わせるとしたら何を?
福岡、美味しいものがたくさんあるんですけど、水炊き、もつ鍋とか鍋物はすごく美味しくなってくる時期だなって思います。
野菜もとれるし、お酒も進むし。
ー なるほど。俳句も趣味とのことですが。
(ロズマリの意向を察知して)急に一句は、やらないですけど(笑)。
そうですね、詠みたいなと思ったりしますね。
ー 田植えとか稲刈りとかは、今までされたことは?
幼少期に田植えの体験はしたことはあるのですが、刈るまでは、やったことはなかったので。
ー 刈るのは今日が初めて、ということですか。
すごく楽しかったです。簡単ですし、実っている、という感動がありますね。
ー このお米も、美味しいお酒に変わっていきますね。
はい、楽しみです。
ー 来年はこの銀座で、ここのお米でできたお酒が販売されます。
買うと思います。
買って、家族と楽しみたいと思います。
ー 大谷さん、ありがとうございます。
・・・刈り取った酒米が立派な日本酒になる、その日が待ち遠しいですね。
画像でもおわかりになりますとおり、皆さん、こぼれるような素敵な笑顔で稲刈り作業をしておられました。
ですからきっと、また美味しいお酒ができるはずです、きっと。
なお、天空農園の日々の様子はSNSでも配信されています。ご覧になってください。
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白鶴酒造株式会社 東京支社
銀座5-12-5
東京メトロ日比谷線 東銀座駅 至近(銀座駅からも近いです。)
歌舞伎座の信号角、向かい側のビルです。
03-3543-0721
白鶴酒造さんのホームページはこちら