銀造

日本橋三越新館 新年に 見上げたアート 杉浦非水画伯

 「月刊日本橋」の五十嵐太郎さんが連載なさっている『日本橋の建築装飾』を楽しみに拝見しています。

12月号で、『第48回 店内装飾になった杉浦非水のデザイン』が紹介されていました。

日本橋三越には何度も行っていますが、地下鉄半蔵門線の出口から新館のエレベーターに乗る時に、上を向いたことはありません。 見上げたもんです。 とても素敵な空飛ぶ美女の絵が飾られています。

そして、彼女を取り巻く様に、数枚の絵が飾られています。

 

 

 

装いの発展

装いの発展
 日本橋三越新館 新年に 見上げたアート 杉浦非水画伯

 この絵の右上には、松飾りが描かれています。

ご婦人の頭上には、「大正四年一月一日 第五巻第一號」と書かれています。

ということで、この絵は正月号用として描かれたものと思われます。

美しい黒髪には、兎の髪飾りが。 新年の装いは、この様にとの提案でしょう。

 

 三越日本橋本店が「デパートメント宣言」を行い、日本で最初の百貨店となったのが明治37年(1904)。

日本は、それまでの厳しい経済から、明るく晴れやかに発展していく途上であったことでしょう。

 

装いの発展

装いの発展 日本橋三越新館 新年に 見上げたアート 杉浦非水画伯

 この絵の右上には、「三越 正月號」と書かれています。

正月号ゆえ、ご婦人の頭上にはお目出度い梅の花が描かれています。

左端には、「第十六巻第一號 大正十五年一月一日發行」と書かれています。

前のページの絵と同じく、一月一日号です。

髪は金髪に染められているようで、少しパーマがかかっているのでしょうか。

 

杉浦非水さんとは、

 「月刊日本橋」12月号には、『かつて図案部に所属したグラフィック・デザイナーの杉浦非水(1876~1965)の作品をはめ込んでいたのである。・・・』、『これらは、三越が創業350周年を記念し、彼のポスターやPR誌の図案を室内装飾に用いたものである』との説明が書かれています。 引用させていただき有難うございます。

杉浦非水さんに興味が湧いたので、もう少しインターネットでも調べてみました。 それについては、割愛します。

 「月刊日本橋」12月号を入手され、ご一読下さい。 そして、日本橋三越新館で実物の絵をご覧になって下さい。

 

 

日本橋散歩の必携品 「装飾をひもとく」、「月刊日本橋」、「ときひらく」

日本橋散歩の必携品 「装飾をひもとく」、「月刊日本橋」、「ときひらく」 日本橋三越新館 新年に 見上げたアート 杉浦非水画伯

 日本橋の建築物を鑑賞するには、五十嵐太郎さんと菅野裕子さん共著の『装飾をひもとく』は必携です。

そして、2025年2月24日まで高島屋史料館TOKYOにて、この連載も参照した「さらに、装飾をひもとくー日本橋の建築・再発見」が開催中です。

 

 そして、日本橋のイベントや美味しい店情報の入手には、「月刊日本橋」が必携です。

月刊日本橋は、「日本橋ラインアップ」に掲載されているお店にあります。

 日本橋三越での思い出を書いた本、「時ひらく」もお勧めです。ご一読下さい。

 

[月刊日本橋」の記事を引用させていただくことについては、12月24日にご了解を頂きました。