べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~ 異聞 ⑦
~ 西村屋与八 ~

リモートで、愛する中央区をナビゲートします、rosemary sea です。
NHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺(つたじゅうえいがのゆめばなし)~」第7話、ご視聴されましたでしょうか。
「籬(まがき)の花」、登場しましたね、既にこのシリーズ③でご紹介させていただきました。
⇒ 1月21日「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~③ ~北尾重政~」
今回ロズマリが注目しました中央区ネタ・日本橋ネタは、「西村屋与八(にしむらやよはち)」です。
第7話では与八さん、蔦重の地本問屋参入をブロックしようとしましたね。
実は西村屋与八は第4話にも登場しておりましたが、その際はちらりとご紹介しましたのみ。
⇒ 1月28日「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~④ ~礒田湖龍斎~」
その④では錦絵シリーズ「雛形若菜初模様(ひながたわかなはつもよう)」を描いた絵師・礒田湖龍斎にスポットを当てまして、その版元、蔦重との共同計画を独り占めした西村屋をほぼスルーしました。
晴れて今回、ここで蔦重のライバル&悪役キャラ・西村屋与八、第7話登場人物としてご紹介させていただきます。
西村屋与八も日本橋馬喰町で商いをしていたとされていますので、繋がりは十分と心得ます。
それでは・・・
西村与八は・・・

西村屋与八の肖像はToMuCo(Tokyo Museum Collection:東京都立博物館・美術館検索)の、「永寿堂日比野像(西村屋与八像)歌川豊国(初代)/画」 をご覧ください。
ー 西村屋与八(初代) ー
江戸時代中期の版元。蔦重が「耕書堂」を名乗るように、西村屋与八の号は「永寿堂」。
当時の浮世絵や書物の版元として業界のトップリーダーでした。
北尾重政の「雛形若菜初模様」につきましてはこのシリーズの④にてご説明させていただいた通りです。
錦絵を江戸市中に広め、鳥居清長の浮世絵や鈴木春信の美人画も西村屋がいなければプロデュースされませんでした。
蔦重の正真正銘、最大のライバルと申し上げても過言ではありません。
また引き継いだ2代目の与八も蔦重のライバルとなりました。中央区に縁のある十返舎一九(じっぺんしゃいっく)も2代目が発掘して後押ししました。
なお、「永寿堂西村屋与八」は3代まで続きました。葛飾北斎の「富岳三十六景」も永寿堂が世に出しました。
「べらぼう・・・」での西村屋与八は・・・
西村まさ彦さんが演じています。苗字「西村」と同じですね、はまり役です。
ー 西村屋与八 ー
~ 「錦絵」の永寿堂 蔦重の永遠のライバル ~
宝暦のころ(1750年代)から錦絵を手がけ、鈴木春信などの有名な絵師ともつながりを持ち、一代で江戸を代表する地本問屋となる。
蔦谷重三郎(横浜流星さん)と、現代の「ファッションカタログ」の先駆けとなる吉原の女郎をモデルに呉服屋とタイアップした錦絵のシリーズ「雛形若菜初模様」を共に手がけることになる。
その後、鳥居清長らの「美人画」を数多く手がけ、2代目も含めて蔦重のライバルとして江戸の出版界を共にけん引していくことになる。
ー NHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」ホームページより ー
・・・これからもべらぼう~蔦重栄華乃夢噺~につきまして、中央区に関するネタを拾っていきたいと思います。