『白鶴銀座天空農園 』 2025年の今年も田植えです
~ 白鶴酒造 ~
リモートで、愛する中央区をナビゲートします、rosemary sea です。
神戸に本社を置く白鶴酒造株式会社さん、東京支社ビルは銀座にあります。
今回のご紹介は、この銀座のビルの屋上「白鶴銀座天空農園」の田植えです。
今回も白鶴酒造株式会社 東京支社 営業サポートグループ 山田亜由美さんにお世話になりました。
山田さんは白鶴銀座天空農園のチームリーダーをされています。
白鶴酒造さんは、日本酒の情報発信の一環で、2007年より東京支社ビル屋上で酒米を作るプロジェクトとして「白鶴銀座天空農園」をつくり、独自開発米「白鶴錦(はくつるにしき)」の栽培に取り組んでおられます。
19年目、19回目の田植えとなります。
ロズマリはここ天空農園の2017年の稲刈りより連続してこちらの田植え・稲刈りなどをご紹介させていただいております。
※ 昨年の田植えの記事はこちらです。
⇒ https://tokuhain.chuo-kanko.or.jp/detail.php?id=4950
※ 昨年の稲刈りの記事はこちらです。
⇒ https://tokuhain.chuo-kanko.or.jp/detail.php?id=5349
本日5月22日(木)はいよいよ今年の白鶴錦のデビュー、田植えです。
今年のスペシャルゲストは2025Miss SAKE ファイナリストの3名。
白鶴酒造の社員さんたちとともに田植えをされます。
午前10時、7階フロアに皆さま集合です。
◎ 白鶴酒造株式会社 執行役員 吉田信一郎・東京支社長
◎ 天空農園をご協力いただいている西武造園株式会社 藤代あゆ美課長
◎ 一般社団法人 Miss SAKE 事務局 森田真衣さん
◎ Miss SAKE 福岡 松口理子(まつぐちりこ)さん
◎ Miss SAKE 青森 工藤結衣(くどうゆい)さん
◎ Miss SAKE 静岡 永田しおり(ながたしおり)さん
が、それぞれご挨拶されました。
森田真衣さんは今は事務局の仕事をされていますが、初代Miss SAKE の方です。
最後に天空農園チームリーダーの山田さんより以下の説明がありました。
・田植えについて
① 苗の茎の部分だけを引っ張らないように注意し、根の部分を優しくほぐします
② 苗5、6本を1束で取るようにして、人差し指・中指・親指3本の指に挟みます
鉛筆を持つような感じで
植える際、目安として第二関節ぐらいまで、あまり深すぎないように
手が入ったところに穴が空くので、根本にもしっかりと土をかぶせる
植える場所についてはロープを張って目安を作っています
また、ロープには25cm間隔でビニールテープが貼ってあります
その間隔に合わせてロープを越えた先に植えるようにしてください
③ そのまま後ずさりして進みます
足の跡の穴などは平らにならして塞いでください
さて、屋上に移動し、長靴、ビーチサンダルなどの姿になっていただきます。
この日の天気は薄曇り、風も吹いていません。
気温は暑くも寒くもなく、田植えとしては適した日和です。
さあ、田植え、スタートです。
社員さんたちも田に入っていきます。
Miss SAKE ファイナリストのお三人さんも、一緒に田植えをされました。
まず、白鶴銀座天空農園 チームリーダーの山田さんにインタビューです。
冒頭画像の集合写真の中で、前列右から3番目の人物です。
ー 天空農園の人員についてお教え願います。
現在、白鶴銀座天空農園のプロジェクトは東京支社営業サポートグループのメンバー、女性8名・男性1名が、総務や営業事務などの日々の業務と並行して運営しています。
ー 今年は特別に組む施策はございますか?
今年は簡単な排水の改良を行いました。
ここは人工的な田んぼなので、自然の田んぼで得られるような効果がありません。
そのため一番下に排水層を作り、土の下の方にも新鮮な水を循環出来るようにしようと考えました。
そうすることで酸素も根に供給され、根の生長を促すことに繋がると見込んでいます。
水温も均等に出来ますので、暑さ対策にもなりのではと思っています。
ー 天空農園をこれだけ永く続けられる秘訣は?
「良いお米が出来れば、また次の良いお米に繋がる」ということでしょうか。
ー 「日本酒文化の発信」ということですが、その辺りのことについて。
海外の方も興味があると思うのですが、もう少し日本の方にも発信したいな、と。
伝統文化なので、若い方にも広めたいですね。
ここは銀座なので、せっかく中心地にありますから。
ー 山田さん、ありがとうございました。
ここで西武造園 藤代あゆ美さんにインタビューです。大野さんと一緒に天空農園のお手伝いをされています。
なお、画像は西武造園の皆さんです。藤代さんは右から3番目の人物です。
ー 昨年までの経験から、今年特別に行う施策はありますか?
土の中に水が入ることで、表層を通って水が入るようになっていたんですが、表面を通って流れている状況だったのですね。
そこに土が入っていない層、一部分なんですが、上から水が浸透して、下から流れるような。
今までの構造ですと、表層を流れた水が排水まわりから排水していましたので、下までいかないで、上からオーバーフローして流れていました。
今回は下に水が通る層を作りましたので、土の中に新しい水が通って流れます。
水の循環が生まれます。
ー 冷たくなるし、酸素の供給にもなるということですね。
それに期待しています。
ー 下部全面にマットが入っている訳ではないのですね?
全面に入れようかと思ったのですが、元々薄層(はくそう)なので、もっと土の厚みが減ってしまうので、部分的に入れました。
ー 部分的に、一番危なそうなところに入れた、ということですか?
そうですね、真ん中のところ、そこを中心に。
土の厚みも大事なので。
ー 肥料も変えましたか?
そうですね、土に残っている成分を調べまして、足りないものを補うようなかたちで今年は肥料の計画をしています。
ー 窒素とか、いろいろな成分・・・。
そうです、あと、窒素・リン酸・カリ以外の微量要素、鉄とかマンガンとか、土壌分析で調べてみて。
今までもやってはいたのですけれども、行っている年と行っていない年がありまして。
昨年度は特に収量が下がりましたので、冬季の間に土づくりをするのを目的として行ってみました。
ー 田植えの前から、その準備をしていた、ということですか?
そうですね、冬の間に分析をかけて、行っています。
稲が育って収穫の頃には、元々入れた窒素などはほとんど使われてしまっていて無くなっているので。
肥培管理(ひばいかんり:肥料や水やり、害虫駆除などを総合的に管理すること)って、難しいですね。
ーうまくいくといいですね。
テレビで見たのですが、水を最初は張らないで、即、種を撒いてしまう、そんな農法もあるのですね。
前からありますね。
山の中でやられてたり。
ー ただ、収量が減るというデメリットもあるみたいですね。
田植えしやすくするために、「代掻き(しろかき)」をして、手で植えていってもちゃんと稲が入っていくような状態の土を作っています。
経験値がありますので、蓄積したものを受け継いでやっています。
ー 風対策は?
風の頃はちょうど防鳥ネットをかけるので、それでかなり防風効果もあると思います。
ー 風に対しても防鳥ネットでカバーできてしまう、ということですね。
カバーできていると思います。
ー 虫は防鳥ネットの間に入ってしまいますね。
入ってしまいますね。
虫は見ながら適宜対応、捕殺したり少し薬を撒いたり、をしています。
ー ここ数年、夏が異常に暑いじゃないですか、そういったことも対策をしますか?
高温障害はここ何年も出ているので、雨が降った水だけで水田を維持している訳ではなく、上から水を足す、その時間帯を昨年の時間帯よりも高温障害が出にくい時間帯、例えば朝入れれば温まってしまう、ので、夕方の時間帯に入れるとか、選択方式で今年は対応してみようかな、と。
ー 水を足す時間を考える、と。大丈夫ですか? お仕事の時間としては。
白鶴酒造の皆さんと協力してやっていきます。
ー 藤代さん、ありがとうございました。
・・・昨年同様、「銀座ものひと繋ぎプロジェクト」より「銀座ひと繋ぎプロジェクト」として取材をされていましたが、今年は田植えにも参加されていました。3名いらっしゃいました。
銀座出身の宮本亞門さんとともに、「ものからひとへ想いを繋ぐ」をテーマに、銀座にゆかりのある人と人を繋ぎ、メッセージを日々YouTubeで発信されているそうです。
白鶴酒造株式会社 嘉納健二社長も、田植えをされました。
白鶴酒造株式会社 執行役員・東京支社長 吉田さんも田植えをされています。
・・・田植えは1時間ほどで無事終了です。
皆さんで記念撮影。白鶴さんのポーズといえば、まる、ですね。稲が丈夫に育ちますように。
秋の稲刈りが、今年も待ち遠しいです。
ここでMiss SAKE ファイナリストにインタビューです。
お三人とも6月13日には京都での最終選考会を控えています。
そこで2025 Miss SAKEグランプリ(日本代表)が選ばれます。
先に、2025Miss SAKE 福岡 松口理子さん、上の画像の右側の人物です。
ー ファイナリストの全ての皆さんの紹介動画を拝見しましたが、ご出身は東京藝術大学でしたね。
東京藝術大学 大学院を今年卒業しました。
ー ピアニスト、でしたね。
はい、ピアノを専攻しておりました。
ピアニストと、今、ピアノ教師をしております。
ー 動画のコメントの中に「西洋音楽と自身へのご褒美である日本酒との2つの融合、これをはかりたい」とのことでしたが、まずは日本酒をお好きでないと、ですね。
日本酒はどれくらい・・・。
大好きです。
お酒は何が好きですか、と聞かれたら、絶対日本酒って答えるくらいには日本酒が好きで、一番体質に合うのは日本酒かなと思っていますので、普段から大好きです。
ー 家ですか? 外ですか?
外が多いですね。
友人でしたり、家族と何か出掛けようという時に、日本酒をいただくことが多いです。
ー ああ、ご家族ともですか。
実家の父が日本酒が大好きで、その影響で私も好きになったところもありますので、私が(福岡に)帰ると、父がもうわくわくしながら日本酒のお店をたくさんピックアップして連れていってくれます。
ー そういう時ってお父さん、何を「アテ」と言いますか、お酒と一緒に添える食べ物「酒の肴」をチョイスしますか?
福岡の名産か何か?
博多の地鶏とか、あとは海鮮もすごく美味しいので、本当に何でも、お肉とか野菜とか、何を食べても、どんなお店に行っても美味しいので、格別です。
ー 田植えのことになりますが、プランター苗はやられたことがあるとか。
そうですね、小学校だったか幼稚園だったか、記憶が定かではないですけど、植木鉢のようなものに植えた記憶だけあります。
ー 今日田植えをされて、どうですか、感想は?
想像をはるかに超えてすごく楽しかったです、というのが一番の感想です。
無心になって土と触れ合って、童心に帰った感じです。
ー 酒米ですから、白鶴錦というお酒になって去年のものがちょうどここで発売されます。
今植えた分は来年お酒になるということになります。愛おしいですね。
楽しみです。絶対に飲ませていただきます。
ー 銀座でしか発売しませんよ。
銀座でちょっとアルバイトをしているので、絶対に買いに来ると思います。
ー 今日はどうもありがとうございました。(最終選考会の)6月13日、がんばってください。
がんばります。ありがとうございます。
続いて、2025Miss SAKE 静岡 永田しおりさん、上の画像の中央の人物です。
ー 永田さん、田植えは初めてでしたね。
動画で、日本文化のすばらしさを教えてくれたというのが日本酒、というのを拝見しましたが。
ありがとうございます。
ー 日本酒は普段飲まれますか?
365日、いただいております(笑)。
ー そんなに、それはすごいですね(笑)。
おちょこ1杯だとしても、いただいています、はい。
ー 皆さんに伺っているのですが、お酒と一緒に食べる「酒の肴」、「アテ」は?
そうですね、私はですね、お酒に想いを馳せてですね、今日はこの子に何のごはんを作ってあげようか、みたいなイメージで食事を作るんですよ。
ー それはいいですね。
そうなんです、絶対これ、というのはないのですが、基本的に和食が多くてですね。
ー その中でも何か?
そうですね、その中でも結構煮物が得意なので、割とお魚の煮付けをお酒に合わせて、味のテイストも変えて。
ー 味付けを変える?
味噌でしたり、お醤油でしたり麹でしたり、とか、使うものを変えながら、お酒を生かせるお料理を作って、ひとりでしめしめと思いながら(笑)。
ー 極上のひとときですね。
本当に幸せです。
ー なるほど。田植えの話になりますが、今日田植えを初めてされて、感想はいかがですか?
まず、ここから今日植えて、秋に収穫して、お酒にできるのは来年、ということで、この一列をやるだけでも結構足にきたんですね。
生産者の方々への日頃の感謝が、まず、植えながら増しました。
それがひとつ、大きかったですね。
そして来年この植えたお米のお酒を飲むということを、今後ぜひいろいろな田植えを経験しながら、それをひとつ一年の楽しみの行事にしていきたいな、というのがふたつめです。
みっつめは、非常に単純ですね、土に触れる、自然に触れることにすごい癒されまして、思わず「ダイブ」しそうになりました(笑)。
ー ダイブは大変ですね(笑)。それもまた大胆な。・・・立派なお酒になるように。
はい、思いを込めて植えさせていただきました。
ー 毎年「なでしこプログラム」でここの、植える前の田を見てこられてから、というかたちでしたが、今年はストレートに田植えだったのですが。
ただ毎年、この白鶴さんの田植えから、なぜか準ミスが出てきて、去年はグランプリが出ました。
がんばってください。
がんばります。
ー 6月13日ですよ、京都ですよ、しっかりがんばってください。
ありがとうございます。
最後に、2025Miss SAKE 青森 工藤結衣さん、上の画像の左側の人物です。
ー 工藤さん、お待たせしました。
(田植えが)上手でした、見ました? 自分で植えたところ。
綺麗でした。
ー そう、綺麗でしたね。(田植えの)経験はなかった、ということでしたね?
ないです、ないです。
ー ただ、お父さんのご実家がお米の農家さんですね。
そうです。
ー多分見て学んでいた、と思いますね。
血が流れて・・・。
ー それだ! それですね。
米農家の血が。
ー すばらしいです、見ててびっくりしました、とても上手でした。
ありがとうございます。
ー 紹介動画を拝見しました。青森県弘前市のお生まれですね。
はい。
ー 桜ですとか、ねぶた祭りですとか。
はい、四季の行事が、お祭り、すごい多い地域だと思っていたので。
ー 雪はそんなに多いんですか?
雪は青森県はすごいです。
弘前市は特に無茶苦茶降る地域なので、青森県の八戸市、太平洋寄りの辺りはあまり降らないんですけど、青森市、弘前市はもう豪雪地域なのです。
ー そんなに降るんですか。閉じ込められちゃうみたいですね。そしたらもう日本酒ですね。
はい、そうです。
ー ご家族皆さん、お酒が好きですか?
父は下戸なんですけど、母が日本酒大好きで。
私も実家に帰る時には、毎回母と晩酌しています(笑)。
そういう感じです。
ー そういう時って、皆さんにお聞きしているんですが、「アテ」と言いますか、一緒に食べるものって何か決まったものは?
青森県全域か弘前市か定かではないですが、「すじこ」で飲むのが私はすごく好きです。
なまっている人は「すずこ」って言うんですけど、「じ」が「ず」になって。
市場みたいなところがあるので、そこで買ってきて、美味しいんですよ、塩漬け、醤油漬けもありです。
ー なるほど、「生活の一部」ということになっちゃいますよね。
もう日本酒ばかり、毎日飲んでいますね。
ー 今日田植えをされて、感想を伺えますか?
そうですね、私は、銀座という大都市の中にあるというのをまず知らなかったので、ここで(田植えが)できたというのが、すごい経験できて嬉しいです。
やってみたら無茶苦茶ぬかるんでいるじゃないですか。
足元とられることも多かったですけれども、皆で一緒にがんばってころばないようにしようって、声かけとかが楽しかったです。
ー リーダー的な立ち位置で、ちゃんと足でならしていましたね、上手だったです、さすがです。
楽しかったんです、本当に。
ー よろしければ今度稲刈りの時にも。
ぜひぜひぜひ。鎌でやるんですか?
ー はい。
絶対楽しいですね。
ー ミスになってください。
がんばります。
ー 去年のグランプリの南侑里(みなみゆり)さんも田植えにいらっしゃってから、最終選考で栄誉に輝かれました。
毎年準ミス以上は出ています。
私も(田植え取材)9年目なんですけれども、最初のうちはミス最終選考のあとのグランプリの方の田植え参加でしたので、グランプリの方も見ていますので、目の肥えたうちだと思います。
しっかりがんばってください。
がんばります。ありがとうございます。
・・・お三人さんのご活躍、こころより祈念します。
・・・そして植えられました稲、元気に育ちますように。
なお、天空農園の日々の様子はSNSでも配信されています。ご覧になってください。
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