【日東タオル様】老舗が仕掛ける新しい問屋街のカタチ

ここは日本橋馬喰町、中央区が誇る問屋街。
その問屋街において目を引く建物があるということで前回三上旗店様をご紹介させていただきましたが
https://tokuhain.chuo-kanko.or.jp/detail.php?id=6027

この地には他にもいい意味で尖ったお店がゴロゴロ転がっております
日本橋まち歩き愛好家ならば必ず知っているこの黄色いビル、そう「日東タオル様」
とにかく目立つので有名かと思うのですが、卸売のお店ですので我々一般人は普段中に入ることはまずありません

そして店頭には「タオルソムリエのいるタオル専門店」の文字が
タオルソムリエとは一体。。。謎は深まるばかり


一体この黄色いビルでどんなことが行われているのか、、、今回取材に行って参りました
※日東タオル 鳥山社長自ら丁寧にご対応いただきご説明いただきました。

店内は卸売向のタオル展示がズラリ

店内は卸売向のタオル展示がズラリ 【日東タオル様】老舗が仕掛ける新しい問屋街のカタチ

店内に入ると、カラフルで上質なタオルが整然と並び、まさに「タオルのショールーム」
写真はあくまで一部に過ぎず、とんでもない数の種類のタオルがあります

・デザイン(形)
・織り方
・色
・重さ(匁 もんめ)

などの細かな種類で無限に近いパターンのタオルが用意されておりました。
タオルという商材の性質上、少しの重さの違いで全く違う商品になり、用途も違うものになります。



これが1階の様子で卸売業の得意先様との商談などに使われる実店舗でした。
この黄色いビルですが、2階以上は事務所と倉庫になっておりました。
卸売業で繁忙期というものがある程度定まっている業界ですので、繁忙期に備えるために倉庫は非常に重要なポイントです。自社ビルで倉庫もお持ちというのは日東タオルさんの大きな強みです。

タオルについて教わってきました

今回、タオルについて色々と教わって来ました。

大きく分けて3種類ございます

①フルオーダータオル
オーダーメイドのタオルを作ります、タオルのサイズ、生地や文字、ロゴを指定することが可能です。織り方なども指定することが可能なため、デザイン性に優れたタオルを作ることが可能です
ロゴなどはイラストレーターのデータを用意いただければ尚良ですが、データが用意できなくとも日東タオル専門スタッフとの打ち合わせで作っていくことも可能です。

長所:とにかく自分の希望通りのタオルを製作することが可能
短所:コスト高
例:推し活、コンサートなどで販売されるファングッズ。会社や学校の創立記念日などでの贈答品

↓はジャガードといわれる先染めした糸を使い、織り方で模様や柄を表現したタオルで、ふっくらとした仕上がりが特徴的です

 【日東タオル様】老舗が仕掛ける新しい問屋街のカタチ

↓はプリントタオルといわれる表面にインクを乗せる手法で、鮮やかな仕上がりを実現します

このように、オーダーメイドタオルは織り方などを変えることによってオンリーワンのタオルを作ることが可能です

 【日東タオル様】老舗が仕掛ける新しい問屋街のカタチ





②セミオーダータオル


セミオーダータオルとは、ベースとなるタオル生地は予め量産されたものを利用しますが
それの上にプリントする文字やロゴなどをオーダーメイドにするという形式です

ベースとなるタオルが他のお客の案件と共用することが可能なため
最小発注ロット数を抑えることが可能です

年末年始の年賀のタオルなどはこのセミオーダータオルで製作されることが多いです

↓セミオーダー 名入れタオル例(名入れは日東タオル社内で職人様によって入れられます)

 【日東タオル様】老舗が仕掛ける新しい問屋街のカタチ






③定番タオル


定番業務用タオルとは読んで字の如く大量生産されお店で販売されるものです

とはいえ定番と言ってもシチュエーションによってタオルの種類は変わります
銭湯で一般的に使われているタオルとコンビニで売られているタオルなどは同じ定番業務用タオルでも重さが違い、全然違う代物です

定番タオルであるからこそ数も出ます。
繁忙期に備え、需要を予測しながら、工場の生産能力も鑑みた上で、在庫も積んでいかないといけないので、経験がモノを言うお仕事です。万が一にも欠品を出すわけにはいきません。

↓定番業務用タオル/定番カラータオル

 【日東タオル様】老舗が仕掛ける新しい問屋街のカタチ
 【日東タオル様】老舗が仕掛ける新しい問屋街のカタチ

肝心のタオルソムリエとは?

今回の取材のきっかけともなった、「タオルソムリエのいる専門店」
タオルソムリエとは一体誰なのか?鳥山社長にお伺いしました

タオルソムリエとは
「タオルの生産地は愛媛県の今治と大阪府の泉州が2大生産地とされていますが
そのうち、今治のタオル業界が始めた認定制度で、検定試験をパスした人だけがタオルソムリエを名乗ることができます。タオルについての扱い方や保管方法など、タオルを生業とする人間に必要不可欠な知識を問う試験になっており
日東タオルでは社員にこの資格を取得することを奨励している」
とのことでした。

※タオルソムリエ試験は年1回今治タオル工業組合が実施しており、
タオルの歴史、製造に対する専門知識、取り扱い方法、販売方法などを問う資格。
タオルソムリエの知識は、あらゆるタオルに応用可能なので、今治・泉州を問わず幅広くタオルに関しての提案が可能となります。




なるほど、タオルソムリエとは素人とは一線を画した専門知識を持ったスタッフのことを指すんですね。そんなスペシャリストが日東タオルさんには多数在籍しております

タオル問屋は数多くあれど、高いレベルの社員を揃えることで、他社との差別化を図っている、という訳です
↓が認定証、合格の暁にはバッジももらえます。まさにタオル業界のソムリエ

 【日東タオル様】老舗が仕掛ける新しい問屋街のカタチ

なんとタオル問屋がカフェをオープン!?

なんとタオル問屋がカフェをオープン!? 【日東タオル様】老舗が仕掛ける新しい問屋街のカタチ

日東タオルの鳥山社長、代々続く日東タオルの暖簾を守る後継者なのですが
家業に入られる前に教員や薬業界などに身を置いていたこともあるという異色の経歴の持ち主。外の世界で培った知見を老舗に取り込んでおりました。

その象徴的な取組として、新しい試みでなんとカフェを運営しておられます!!
卸売専門の日東タオルさんがタオルを小売できる場所を求めて辿り着いたのがタオルとカフェのコラボでした。
私も最初、耳を疑ったのですが今回ご案内いただきまして、とても素敵な空間でした

木の温もりが広がる店内で、スタイリッシュなタオルのショッピングを楽しみながらコーヒーやスイーツを楽しむことが出来ます。問屋街に、まさかこんな癒しの空間があるなんて驚きでした。
カフェの方も経験豊富なスタッフが切り盛りされているとのことです。今回チーズケーキとコーヒーをいただいたのですが最高でした。カフェとしても自信を持ってお勧めできるお店です

そんなお店で、日東タオル様自慢のタオルを手に取って確かめることができます。
そして、気に入れば1枚からタオルをお買い求めできるんです。是非足を運んでいただければと思います
https://www.moraltex.tokyo/cafe/

 【日東タオル様】老舗が仕掛ける新しい問屋街のカタチ

このカフェではイベントも行ってます。
直近のご案内をさせていただきますと9/27(土)に「日東タオル感謝祭2025秋」と銘打ったイベントを予定しています

ここでは、
・タオルカフェの縁日イベント
・タオル印刷体験(事前予約制)
を楽しむことができます。

これまでは問屋街といえば平日のイメージ。
住民からはちょっと距離感を感じてしまうことも少なくありませんでしたが、日東タオルさんは地域密着で問屋と住民の垣根はかなり低くなってます。

これらの取り組み、恥ずかしながら私も今回の取材を通して初めて知りました
今後SNSや口コミなどを通して大いに広まって行ってくれればと思います、是非当ブログ読者の方も足を運んでいただければと思います。イベント時にご都合つかなくともカフェ利用もかなりお勧めです。


【イベント概要】
会場:バタフライエフェクト
https://maps.app.goo.gl/MiiCXpJvGCTqSjJj9
住所:〒101-0031 東京都千代田区東神田1丁目2−2
日時:9月27日(土)13:00〜
https://www.moraltex.tokyo/cafe/

 【日東タオル様】老舗が仕掛ける新しい問屋街のカタチ
 【日東タオル様】老舗が仕掛ける新しい問屋街のカタチ