いのちゃん

【日本橋大伝馬町】 べったら市で逢いましょう
刷毛・ブラシ専門店「江戸屋」


今年は史上最も暑い夏でした。
いつになったら涼しくなってくれるのやらとやきもきしていましたが、それでも秋はやって来て、このあとは寒い冬がやって来ます。
やっと秋らしくなってきた今月は冬に向けて出番の多くなるある道具と、この季節の風物詩についてお話ししたいと思います。

冬物のお手入れに

寒がりの私は冬場はマフラーやひざ掛けが手放せません。中でも肌ざわりがよくて暖かいカシミヤ製品にはよくお世話になります。

カシミヤがほかの毛織物に比べて暖かく感じるのは、細い繊維が空気の層をより多く作り出すため、保温効果が高くなるからだそうです。繊維が細いということは、お手入れの道具もほかのものとは分けたいところです。

そこで登場するのがデリケートな生地用洋服ブラシです。

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刷毛・ブラシ専門店「江戸屋」

洋服ブラシ(デリケートな生地用)No.103


木製のハンドルにはカシミヤ用と書かれています。ブラシ部分はとてもやわらかく繊細で、おのずと大切に扱おうという気持ちになります。デリケートな生地用なので、日頃からシルクなどの繊維製品をお召しの方は冬場に限ることなくお使いください。

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刷毛・ブラシ専門店「江戸屋」

二段植毛という独特な植え方のため、力を入れて使用しても生地を傷めません。


洋服ブラシはほかにしっかりした生地用(ウール専用)と、生地を選ばず使える万能タイプがありました。それぞれ持ち手の形が異なるものや携帯用などのサイズがそろいます。

江戸屋について

この洋服ブラシ日本橋大伝馬町江戸屋で手に入れました。創業は享保三年(1718)、三百年以上の歴史を持つ江戸刷毛の老舗です。現在は工業用から個人向けまでさまざまな刷毛、ブラシを扱っています。天然毛の歯ブラシは特派員界隈でもたびたび話題になる人気商品です。

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刷毛・ブラシ専門店「江戸屋」

登録有形文化財である江戸屋の店舗


建物は関東大震災後の大正時代のもので、国の有形文化財に登録されており、中央区観光検定では写真を見て答える設問で出題されたこともありました。

中央区まちかど展示館のひとつ、江戸屋所蔵刷毛ブラシ展示館としても公開されています。

べったら市はお買い得のチャンス

江戸屋のすぐそばにある寳田惠比壽神社の周辺では毎年10月19日と20日にべったら市が開催されます。

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寳田惠比壽神社(たからだえびすじんじゃ)

べったら漬けを売る露店が立つべったら市は江戸時代から続く秋の風物詩です。私が初めて訪れたときに驚いたのはその規模の大きさでした。500軒にものぼる露店の数は、都心部では最大級ではないでしょうか。べったら漬け以外にもたくさんのお店があり、端から端まで歩いてみるだけでも楽しいです。

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刷毛・ブラシ専門店「江戸屋」

べったら漬け
※農林水産省Webサイトのコンテンツを編集して使用しています。

べったら漬けは塩で下漬けした大根を米麹と砂糖で漬けこんだ漬物で、十五代将軍徳川慶喜も好んで食べたと言われています。江戸で広く親しまれていたことがうかがえますね。


ぐっと雰囲気が出てくるのは日が暮れてからです。明かりのともった提灯の下、法被姿で威勢よくべったら漬けを売る様は、今に伝え聞く江戸時代のべったら市そのままのようでした。

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刷毛・ブラシ専門店「江戸屋」

椙森神社(すぎのもりじんじゃ)方面より(日本橋堀留町一丁目)


べったら市の期間中は江戸屋も夜まで営業し、お値段は「べったら市 特別価格」となります。いつもよりお買い得となるこの機会に江戸屋べったら市へどうぞお出かけください。

店舗・イベント情報

店舗・イベント情報 【日本橋大伝馬町】 べったら市で逢いましょう
刷毛・ブラシ専門店「江戸屋」


江戸屋(えどや)

https://www.nihonbashi-edoya.co.jp/

中央区日本橋大伝馬町2-16
03-3664-5671
土曜・日曜・祝日定休
※べったら市の期間中は日没後も営業しています。

 

日本橋恵比寿講「べったら市」
https://centraltokyo-tourism.com/ja-jp/spot/detail/106099

開催期間 2023年10月19日(木)、10月20日(金)
開催場所 寳田惠比壽神社(中央区日本橋本町三丁目)を中心とした日本橋大伝馬町・日本橋本町界隈

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