桜やよいお薦めウオーキング③べらぼう蔦重街歩き
~大伝馬町~人形町・魚久でランチ!
今、話題沸騰のNHK大河ドラマ『べらぼう蔦重栄華乃夢噺』江戸のメディア王
蔦屋重三郎は名プロデューサーとして喜多川歌麿・葛飾北斎・東洲斎写楽・山東京伝・曲亭馬琴・十返舎一九を発掘。世界へと日本の浮世絵を発信した人が大伝馬町に「耕書堂」を開いていたということに大いにロマンを感じます。
蔦重街歩きウオーキング2時間30分コースをご紹介します。
6月10日銀座線「三越前駅」改札口(三越方面)10時集合~①熈代勝覧(きだいしょうらん)~②伊場仙~③小津史料館~④イチマス田源~⑤蔦屋重三郎「耕書堂」跡地~⑥蔦重通油町ギャラリー~⑦元吉原⑧魚久でランチ12時30分
①熈代勝覧 三越地下1Fコンコース広場
1805文化2年の江戸日本橋から今川橋までを描いた絵巻。
現在の中央通りに連なる問屋街とそれを行き交う人物統計1,671人が克明に描かれ、内女性は200人。この江戸中期は人口の3分の2近くが男性だったようです。
買い物客の他、振売、辻占内、読売など路上の商人、六十六部や勧進僧、寺子屋に通う親子など活き活きと描かれいるー蔦屋重三郎が亡くなった1797年から8年後の日本橋ですので、蔦重もこのような人々と同じ町人文化が花開いた時代を生きていました。
熈代勝覧日本橋ガイド ttps://nihonbashi-info.tokyo/kidaishoran/
『熈代勝覧』絵巻 日本橋ルネッサンス100年記念委員会
https://www.nihonbashi-renaissance.com/kidai-shoran/
②伊場仙 日本橋小舟町4-1
江戸初期に徳川家康と共に三河から江戸へ。和紙や竹製品・うちわ・扇子を商い、後期には版元となり、歌川豊国を筆頭に、国芳、広重の浮世絵を販売。
浮世絵をうちわに張り付け、江戸うちわを発案。お店に隣接する「まちかど展示館」には伊場仙刻印の浮世絵・版木・うちわ・扇子・投げ扇などが飾られている。
中央区まちかど展示館 伊場仙浮世絵ミュージアム
③小津史料館 日本橋本町3-6-2
小津和紙の創業者 清左衛門長弘は伊勢松坂の出身。1653承応2年、江戸大伝馬町に紙と小津にまつわる歴史を展示。
館長さんから、「渋沢栄一が欧米視察から帰国すると、王子製紙を作って印刷技術を優先させたそうです。小津の手漉き和紙を大切にしてほしいとの栄一書『温故而知新』の言葉が展示されている」と教えていただきました。
中央区まちかど展館 小津史料館https://www.chuokumachikadotenjikan.jp/tenjikan/ozu/
④『イチマス田源2F耕書堂再現展示』 江戸後期の老舗呉服問屋
日本橋堀留町2-3-8
田中代表取締役手作りの耕書堂はクオリティが高いです。
田源呉服問屋を大伝馬町に開いたときは、もう蔦屋重三郎はこの世にいませんでしたが、葛飾北斎の浮世絵もまた同じく死後の耕書堂が描かれていました。
耕書堂の小上がりに座っての記念写真撮影をお薦めします。
蔦重のお店に浮世絵や本を買いに来ている錯覚に陥り、江戸時代にタイムスリップした気分に浸れます。
同時に7月2日から始まった『日本橋細見』浮世絵スタンプラリーも楽しめます。
耕書堂入り口にスタンプ台が置いてあります。
イチマス田源呉服問屋ミュージアム
https://www.chuoku-machikadotenjikan.jp/tenjikan/ichimasu_tagen/
⑤蔦屋重三郎『耕書堂跡地』案内板 日本橋大伝馬町13
旧日光街道の通油町に『耕書堂』はありました。
初代蔦屋重三郎は1788年33歳から1797年47歳で脚気で亡くなるまでいました。
では、耕書堂はいつ頃まであったのでしょうか?
2代蔦屋重三郎を番頭勇助が後を継ぎましたが、5代まで続いたようです。
小林忠/大久保純一『浮世絵の鑑賞基礎知識』では、耕書堂の活動は明治30年出版の記録が残っている。但し、1837天保8年冬には「吉原細見」の株を伊勢屋三次に譲っている。初代死亡後、40年後である。年々商売は先細りになっていたようである。
※『美術展ナビ【AROUND⑳二代目蔦重ー敏腕プロデューサー亡き後の耕書堂】田中 聖・特別協力:太田記念美術館』参照
桜やよいブログ「第3回蔦重勉強会 蔦屋重三郎浮世絵の街・日本橋「歌麿さん・写楽さん・北斎さんが歩いた街」
https://tokuhain.chuo-kanko.or.jp/detail.php?id=5296
桜やよいブログ「十返舎一九の『東海道膝栗毛』から菩提寺「東陽院」と「灰、さようなら」のユーモア溢れる辞世句」
https://tokuhain.chuo-kanko.or.jp/detail.php?id=4214
中央区観光協会蔦屋重三郎「耕書堂」跡
https://www.chuo-kanko.or.jp/pages/other_details/202501241436
⑥蔦重通油町ギャラリーボンマックスビル1F 来年の1月迄の展示の予定
月~日曜日営業 日本橋大伝馬町16-1
蔦屋重三郎の事がわかるパネル展示・浮世絵をモチーフにしたグッズを販売しています。
何と、無料飲料水休憩所を提供していただいています。この猛暑には有難い設備ですね。
それもコップの絵柄も葛飾北斎「富嶽百景36景神奈川沖浪裏・凱風快晴(赤富士)」の2図柄です。細かい気使いに感動です。
7月2日からスタンプラリーが始まったので、土・日曜日も営業されています。
スタンプ台は、入り口付近に設置されています。
お店の前に設置されている販売機でT-シャツなどのお土産品を購入できます。
ギャラリーにはエジプト出身の和木モハマドさんが流暢な日本語で応対していただけます。
蔦重通油町ギャラリーhttps://information.bonmax.co.jp/ToriaburachoGallery/
⑦元吉原(日本橋富沢町・日本橋人形町2・3丁目)
ボンマックスビルを出て、緑通りを人形町方面に歩きます。
緑通りには戦後から昭和39年東京オリンピックまでに埋め立てられる前は、浜町川がありました。
日本橋富沢町・日本橋人形町2・3丁目の浜町川は元吉原の遊郭の堀となっていました。
いわゆるお歯黒どぶです。
江戸初期の元和3年(1617)から40年間、幕府公認遊郭「吉原」として設置。
1612慶長17年庄司甚右衛門(元駿府の娼家の主人)を代表に陳情して許可された。
元々は、徳川家康終焉の地、駿府城下町(現静岡市葵区)にあった二丁町遊郭から1部が移転されたのが始まりである。
中央を南北に大門通りがあり、当時は葦が茂る湿地帯で「葭原」と呼ばれていたが、縁起のよい「吉」を使い、「吉原」に改められた。
出入りは大門のみで、東側の浜町川から掘割を引いて四方を囲んだといわれている。
浅草吉原よりも一回り小さかった。
1657明暦3年の大火後に浅草寺裏の日本堤に移転しました。新吉原と区別するために元吉原と呼ばれる。
⑧魚久でランチ!
中央区日本橋人形町1-1-20☎03-3666-3848日比谷線「人形町駅」3分
12時30分『日本橋魚久本店』では、2階のスペースでランチをいただきました。
京粕漬を炭火で焼き上げた銀だら・銀鮭・本さわら・ミックスの4品の定食がランチメニューです。魚久さんの京粕漬はどれも美味しく、選ぶのが難しい場合はミックスがお薦めです。
ウオーキングでは、2時間30分歩いてお腹も空いているので、皆様見事に完食でした。
番外編
⑨十思スクエア蔦重ギャラリー
⓾日本橋歴史アーカイブスガイド
7/26(土)13:00-15:00-16:00-18:00
⑨十思スクエア本館2階(元十思小学校)
耕書堂版元の浮世絵と本が展示されています。
お時間をたっぷりとっていらしてください。本は手にとって読むことができることが嬉しいです。
あっという間に1時間は経ち、贅沢な時間が過ぎてしまいます。
コースには入れられませんが、ランチ後の読書にお勧めです。
7月2日開始のスタンプラリーのスタンプ台は入り口付近に設置されています。
⓾日本橋歴史アーカイブス(常盤小学校別館)主催常盤小学校校友会
日本橋文化を後世に伝え、次世代につなげるために造られました。
特徴は日本橋地域の歴史を、床から壁にかけての地図が圧巻です。
⑨蔦屋重三郎⓪常盤小学校①日本橋②魚河岸③須原市兵衛④三井越後屋⑤十軒店⑥長崎屋⑦中村座・市村座⑧元吉原⓾江戸城〇平賀源内〇杉田玄白〇酒井抱一〇鈴木春信の居住地のQRコードにスマホを読み込むと映像が出てきます。7月からこのシステムがリニューアルしました。
毎月末の土曜日にはこの施設制作者新野圭二郎氏のガイドがあります。江戸日本橋の歴史を知りたい方は是非いらしてください。
7月2日開始のスタンプラリーのスタンプ台は入り口付近に設置されています。
日本橋本石町4-4-26 月-金18:00-20:30 土・日10:00-20:30https://www.e-archives.org/
今まで5月・6月の2回ボランティア活動でこのべらぼう蔦重街歩きコースを実施しましたが、参加者様の蔦屋重三郎の生きた時代背景を知りたいという意欲は2時間30分コースでは物足りないくらいでした。事前にLINEで資料を送って見ておいていただいたことも役に立ちました。
NHK大河ドラマでは、やっと日本橋に蔦屋重三郎が進出してきました。待っていました!
中央区で7月から来年1月までの期間、蔦屋重三郎フィバーが来ることを大いに期待しています。
7月2日~来年1月迄『日本橋細見』浮世絵スタンプラリーが始まる!
桜やよいの浮世絵スタンプラリーの効率的に回れるお薦めコースをご紹介します。
10時から5時までに6会場を制覇するなら、土曜日を選ぶとよいと思われます
①日本橋観光案内所(日本橋室町2-2-1コレド室町1地下1F)のレジカウンターで浮世絵スタンプラリーガイドブックと台紙を入手する。スタンプ①を台紙に押印する。
スタンプ会場ルートを確認する。
②タロー書房(日本橋室町2-2-1コレド室町1地下1F)のレジカウンター付近にスタンプ台設置。台紙にスタンプ②を重ねて押印する。
③常盤小学校別館日本橋歴史アーカイブス(日本橋本石町4-4-18グリーンテラス常盤1Fギャラリー)の入り口付近にスタンプ台設置。台紙にスタンプ③を重ねて押印する。
④十思スクエア蔦重ギャラリー(日本橋小伝馬町5-1十思スクエア本館2F校友会室)の入り口付近にスタンプ台設置。台紙にスタンプ④を重ねて押印する。
⑤耕書堂再現(日本橋堀留町2-3-8田源屋2F)の入り口付近にスタンプ台設置。台紙にスタンプ⑤を重ねて押印する。
⑥蔦重通油町ギャラリー(日本橋大伝馬町16-1)の入り口付近にスタンプ台設置。台紙にスタンプ⑥を重ねて押印して完成。
歌川広重作『名所江戸百景大伝馬町ごふく店-大丸屋』の浮世絵でした。
①~⑥の会場を回って出来上がり、感激です。
オフィシャル